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「尾行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

尾行の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
深夜の市長」より 著者:海野十三
な素振りになるのを自分でも苦笑しながら、密かに夜の城東の一廓に紛れこんだ。幸いに尾行者もない様子で、ホッと胸をなでおろしながら「深夜の市長」の住む土窟の方に急い....
白蛇の死」より 著者:海野十三
ていたが、其の実捜索は八方に拡がっていて、少しでも怪しいと睨んだ者には必ず刑事が尾行していたのである。然しお由の死後七日までは、これぞと思う手懸りは何等得ること....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
三四郎は呪いの標章についてもっと何かを知っているのだと、警部は悟った。小説家にも尾行をつけることだ。「探偵小説家は実際の犯罪をしない。それは、いつもペンを走らせ....
疑問の金塊」より 著者:海野十三
尾行者 タバコ屋の前まで来ると、私は色硝子の輝く小窓から、チェリーを買った。 ....
蠅男」より 著者:海野十三
ない筈だった。 でも彼は、こんな室内遊戯室に、何の用があって訪れたのだろうか。尾行 帆村が数間先に立っていようとは、池谷医師も気がつかなかったらしい。 遊....
心臓盗難」より 著者:海野十三
鏡の枠をゆすぶり直すと、両手を後に組んで、ぶらぶらと歩き出した。 見えがくれに尾行して来る六名の記者を地下鉄の中でうまくまいて、かれ袋猫々は、とつぜん安東仁雄....
脳の中の麗人」より 著者:海野十三
しまった。彼は気をかえるために、着ながしのまま、ぶらりと外へ出た。 怪しい尾行者 雨はあがっていたが、梅雨空の雲は重い。彼は、ふところ手をしたまま、ぶら....
流線間諜」より 著者:海野十三
ている受話器に警報が鳴りひびいた。 「国籍不明ノ快速飛行機ガ本機ヨリ一キロ後方ニ尾行シテ来ル」 本機を尾行している国籍不明の飛行機とは一体何者が操るものである....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
です。間もなく私共は三人で外に出ました。 通りへ出て少し歩いていますと、私共の尾行が、すぐ後ろに三人くっついてきます。 「尾くのは構わないがね、もう少し後へさ....
」より 著者:池谷信三郎
姉さんの方が、よけい胸を躍らせていた。主義者がパラソルの色合いの錯覚を利用して、尾行の刑事を撒いていた。同性愛に陥った二人の女学生は、手をつなぎ合せながら、可憐....
暗号数字」より 著者:海野十三
こに連れてゆかれるかを確かめるため、適当に車をもって公園の中に隠れており、うまく尾行をするように、そして送りこまれたところが分れば、すぐに事務所に戻っているよう....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
つ言った。 読者よ、小山夏吉は続けて言う。 「何、私の大笹どまりの旅行なぞ、七尾行の汽車で、羽咋で下りて、一の宮の気多神社に参詣を済ませましてから、外浦へ出た....
迷信解」より 著者:井上円了
の来たるを待ちいたるに、果たして夜半過ぐるころ入りきたれり。その去るに臨みこれに尾行して、ついにその正体を発見したり。すなわち、その怪物は近隣に住めるある家の主....
四十年前」より 著者:内田魯庵
崎は重なる逐客の一人として、伯爵後藤の馬車を駆りて先輩知友に暇乞いしに廻ったが、尾行の警吏が俥を飛ばして追尾し来るを尻目に掛けつつ「我は既に大臣となれり」と傲語....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
った。翌年徴兵検査でまた三宅島へ帰ったが、この時はわざわざ東京から憲兵が一人私を尾行してきた。皮肉なことに村長をしていた父が徴兵検査の執行責任者だった。先の島流....