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尾錠
「尾錠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尾錠の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
くタクトは充分に持っていた。十五の時に、袴《はかま》をひもで締《し》める代わりに
尾錠《びじょう》で締めるくふうをして、一時女学生界の流行を風靡《ふうび》したのも....
「或る女」より 著者:有島武郎
カシミヤの袴《はかま》を裾《すそ》みじかにはいて、その袴は以前葉子が発明した例の
尾錠《びじょう》どめになっていた。貞世の髪はまた思いきって短くおかっぱに切りつめ....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
それは、あの悪鬼の神謀――つまり、水が氷に変る際の、容積の膨脹を利用して、鍵金の
尾錠を下から押し上げたからである。 しかし、艙蓋の下に出ると、たちまちその手が....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
成戸がいる、お悦の部屋だと思うがね」 しかしその部屋は、昨夜と同じようにかたく
尾錠が下されている。それも、鍵を鍵穴に入れ放したとみえて、合鍵では、
尾錠が揺ごう....
「妻」より 著者:神西清
私は自分の声で眼が醒め、一分間ほど怪訝な思いでソーボリの広い背中を、チョッキの
尾錠を、肥った踵を眺め、それからまた横になってうとうとする。 私が二度目に眼を....