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「尾頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

尾頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
、お焼物《やきもの》がない。ええ、間抜けな、ぬたばかり。これえ、御酒《ごしゅ》に尾頭《おかしら》は附物《つきもの》だわ。ぬたばかり、いやぬたぬたとぬたった婦《お....
思い出す事など」より 著者:夏目漱石
み合《あわ》せなければならない恐ろしい事実が潜《ひそ》んでいるとも気がつかずに、尾頭《おかしら》もない夢とのみ打ち興じてすましていた自分の無智に驚いた。またその....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
ぼり黒雲潮水一柱になり、まなこをこらしてその凄じき柱を見れば、はたせるかな、竜の尾頭その中に歴々たりとものの本にござった、また別の一書には、或る人、江戸より船に....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
長いなア、お菓子を持って来い、殿様御案内の通り手狭でございますから、何かちょっと尾頭附で一|献差上げたいが、まアお聞き下さい、此の通り手狭ですからお座敷を別にす....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
配人が指を三本の焼芋を一束ねにしたのに、ズキリと脚がついた処は、大江山の精進日の尾頭ほどある、ピカピカと小刀、肉叉、これが見事に光るので、呆れて見ていると、あが....
女の一生」より 著者:森本薫
もお誕生日には何処かのお料理屋へつれて行ってくれて私を床の間の前へ坐らせました。尾頭付の焼物を注文してお祝いしてくれるんです。お母さんがいないから、お家でご馳走....
『吾輩は猫である』上篇自序」より 著者:夏目漱石
《これら》の諸君に向って一言感謝の意を表する。 此書は趣向もなく、構造もなく、尾頭の心元なき海鼠《なまこ》の様な文章であるから、たとい此一巻で消えてなくなった....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
料理を拵えますんです、お精進にて」 安「精進じゃアない、御婚礼だから蛤のお吸物に尾頭つきでなければ出されません」 伊兵衞「でもお位牌との婚礼ゆえ残らず御精進にい....
俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
を截然と切り離して考えるということはむしろできがたいというのが本当なのです。彼の尾頭の心もとなき海鼠かな 去来 という句のごときも去来がじっと海鼠の形に眺め入....