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「局外〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

局外の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:ゴーゴリニコライ
合いの七等官がやって来る。コワリョーフはこの男のことを中佐中佐と呼んでいた。殊に局外者の前でそう呼んだものである。あ、向こうにカルイジキンの姿も見える。これは大....
春昼」より 著者:泉鏡花
。 いやもう、しっとり冷汗を掻いたと言う事、――こりゃなるほど。極がよくない。局外のものが何んの気もなしに考えれば、愚にもつかぬ事なれど、色気があって御覧じろ....
空襲警報」より 著者:海野十三
、おのずから順序がある」 と、将軍の太い眉がピクリと動いた。 「さっき、C国の局外中立宣言(どちらにもつかぬということ)が一両日のびるという情報が入りました。....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
のはどう云うわけだい?……情無いことを云うじゃないか?……そりゃ僕はこの計画には局外者だし、親友の誼をもって、蔭ながら君達二人を援助して来ただけだが、……いくら....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
時勢に通じたるものもあらんなれども、多数に無勢、一般の挙動はかくのごとくにして、局外より眺むるときは、ただこれ攘夷一偏の壮士輩と認めざるを得ず。然らば幕府の内情....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
該地方の人がいだける想像説には、憑付説と故意説との二種ありといいて可なり。また、局外者の評するところをみるに、この両説はいずれも別に確実なる根拠を有するにあらず....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ここでその詮議立てをする必要もないのであるが、唯ここでひと言いって置きたいのは、局外者の脚本がたといいろいろの改刪を経たにしても、或る程度まで舞台の上に採用され....
久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
係で息子さんの米斎君が、舞台装置をやったり、背景を画いたりなすったのです。今では局外の者が背景を画いたり、舞台装置をやったりすることも珍しくありませんが、その時....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
ぐるものは自信を欠くと昔からいうが、二葉亭の如きはその適切な一例であった。自分を局外に置いて見る時は群小作家皆豆粒よりも小さかったが、自分をその中の一人として比....
」より 著者:カフカフランツ
、ビュルゲルの申し出も、彼にはほとんどなんらの印象も与えなかった。それはまったく局外者の道楽半分でやりそうなことであった。Kの招聘が行われた事情について、またこ....
審判」より 著者:カフカフランツ
ませんでしょう。反対に私は、あの人よりも申上げられるものと思いますわ、私は比較的局外の立場にありますから。あなたもそうお思いでございましょう?」 「いったい、お....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
メルボルンをもって豪州に冠たりといい、シドニー人はシドニーをもって豪州第一とす。局外よりこれをみるに、シドニー第一、メルボルン第二と定めざるべからず。もし年代の....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
の機関雑誌として好劇家の間に歓迎せらる。この以前に『劇場新報』なるものありしが、局外者の編集とて十分に手が廻らず、久しからずして廃刊したるために、『歌舞伎新報』....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
で既に全健康男子が兵役に服する有様となった。 第二次欧州大戦では大陸軍国ソ連が局外に立ち、フランスまた昔日の面目がなくなり、かつ陸上作戦は第一次欧州大戦のよう....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
たまま同じ路を幾度往ったり来たりしても、天勝の手品と違って米にならない。 私は局外者の位置に立って其処らをあるき廻っていた。この仕末がどう付くかと不安のようで....