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局面
「局面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
局面の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
倉地の言葉を聞いてみると、そうしておくのが少し延び過ぎたと気がついた。また新しい
局面を二人《ふたり》の間に開いて行くにもこれは悪い事ではない。葉子は決心した。
....
「吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
にしみてきましたから、何かしらやりたいのです。仕官も思い通りにならないとすると、
局面打開という意味で、何かやり出すにきまっています。彼らは、位置も禄もありません....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
りませんけど、なんでも終り頃になって、スペードの1で、勝敗が決まってしまうような
局面になったのですが、もちろんライデンにはその札《ふだ》はないので、むしろ自暴《....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
まに従わなければならないのだ」 「ああ、何という恐しいことでしょう。僕はそういう
局面にめぐり合いたくない」 「が、それが、やがてわれら地球人類の迎えなければなら....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
者として、勝負の成行きを詳述するのは避けるが、ついに、カムポスの勝利動かぬという
局面になった。手札が二枚、ハートの一に、ダイヤの十。これは誰しも、ダイヤの十で切....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
階下に運ばれてしまうと、法水は一息|莨の烟をグイと喫い込んでから、
「ああ、この
局面は、僕にとうてい集束出来そうもないよ」と弱々しい声で呟くのだった。
「だが、....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
ばかしくない。温泉颪の寒風に徒らに顫え乍ら、寛永十四年は暮れて行った。其頃幕府は
局面の展開を促す為、新に老中松平伊豆守信綱を上使に命じ既に江戸を発せしめたとの報....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
紀念の守刀を身につけた丈で、心静かに坐を起ちました。 が、それにつづいて起った
局面の急転回には、さすがの私も少し呆れない訳にはまいりませんでした。お暇乞いの為....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
なかった内部のものが見えるようになったのです。人生そのものがわたしに対して新奇な
局面をひらきました。わたしは新しい別の世界、いっさいが変わっているところに生まれ....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
可次郎なんですけど、なんでも勝負の終り頃になって、坊主の二十で勝負が決まるような
局面になったのですが、もちろん可次郎にはその札はないので、むしろ自暴気味だったの....
「勝負師」より 著者:織田作之助
と思われるくらいである。相手の坂田もそれに輪をかけた脱俗振りで、対局中むつかしい
局面になると、 「さあ、おもろなって来た。花田はん、ここはむつかしいとこだっせ。....
「作画について」より 著者:上村松園
の上でどうにもならなかった時には、思いきってああいう風な、大胆な仕事をするのも、
局面打開の一策ともなるのではないでしょうか。あれは今憶い出しても、画中の人物に恐....
「書記官」より 著者:川上眉山
便で、監督署長の、それあのさっき来た頬髯の濃い男、とにかくかの男を利用して、この
局面の衝に立たせ、私はどちらへも手を出さずに、ひそかに綱を引きましょうが、それに....
「春」より 著者:岡本かの子
も、長い月日のうちに、加奈子はいつかそれにも馴らされて行った。そして、その時々の
局面を打開して行く術さえ覚えた。加奈子は、飽き安いこの病症の者に新しい感触を与え....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
もわたしらのような十七や十八の青書生が想像し得べき限りではなかった。そのあいだに
局面はどう展開したのか知らないが、歌舞伎座には団十郎、菊五郎、左団次を始めとして....