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居丈高
「居丈高〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
居丈高の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
と思って右の巾着を主婦《あるじ》の前へ突付けたり、鳶頭《かしら》にも見せたりして
居丈高《いたけだか》になり、 番「さ、粂之助、此の巾着が出る上は貴様がお嬢|様....
「鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
来ませぬ」 同じ迎いでも、これはさっきの若党とは一つにならなかった。血気の彼は
居丈高《いたけだか》になって兄に迫った。 「荷作りのこと御承知なら、なぜ早くにお....
「三浦右衛門の最後」より 著者:菊池寛
剥ぎ取っては傍の者が承知しまいとさっきから手を出しかねていたのであった。彼は急に
居丈高《いたけだか》になって、 「右衛門|奴《め》ならなぜ館のお供をせぬのじゃ」....
「名君忠之」より 著者:夢野久作
ら拝領の延寿国資の大刀……右手には最愛の孫、与一|昌純の手首をシッカリと握って、
居丈高の片膝を立てていた。 並居る西村、塙代両家の縁家の面々は皆、顔色を失って....
「蠅男」より 著者:海野十三
―」 と、獣のように大きな悲鳴をあげた怪人に、却って愕かされた署長は、興奮して
居丈高に呶鳴った。 「いや正木署長、その男なら分っているよ」いつの間に入ってきた....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
らない? 儲からない商売を、いつまでもやっている奴があるか」 といって慢心和尚が
居丈高《いたけだか》に叱ると兵馬は、 「それでも……」 「何がそれでもだ」 慢....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
の痩の知らるる怒り肩は稜々として、巌骨霜を帯びて屹然として聳ゆるが如く、凜として
居丈高に坐った風情は、容易に傍近く寄り難いありさまである。然し其姿勢にも似ず、顔....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
」 「その悪い方も、実は――」 仙吉は、そう言って首をたれた。すると女は、急に
居丈高になって、 「馬鹿におしでないよ。なんぼなんでも、一斗やそこいらの酒がなく....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
い」 と母子諸共まくし立てゝ言われ、流石に柔和の多助も余りの事ゆえ顔色を変え、
居丈高になり、声|荒らげ、 多「黙れおえい、お母さんは何を言っても己決して言葉返....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
かれはわが子でないわ。」 かかる際にも師直は父の権威を傷つけまいとするように、
居丈高になって罵った。実際、かれが父や兄の意見に付いて然るべき大名の婿を定めてい....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
》んだ。その眼を見据えて藤吉はただ一言。 「久松留守。」 俯向くおみつ。藤吉は
居丈高に、 「旦那は年齢《とし》が年齢だ。なあ、それにお前さんはその瑞々《みずみ....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
、お前、」 とて、膝につむりを載せないばかり。 愛吉しゃッきりと堅くなって、
居丈高。腕を突揃えて、畏まって、 「しばらくでえ、」 「愛吉や。」 「お嬢さん…....
「審判」より 著者:カフカフランツ
て?」と、Kは言った。「私は逮捕されたんだ、と思っていましたよ」 Kはちょっと
居丈高になってきいた。というのは、彼の申出た握手は受入れられなかったけれども、こ....
「活人形」より 著者:泉鏡花
の許さぬ女房を蔵しておけば姦通だ。足許の明るい内に、さらけ出してお謝罪をしろと、
居丈高に詰寄れば、「こりゃ可笑い、お政府に税を差上げて、天下晴れての宿屋なら、他....