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居付き
「居付き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
居付きの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
かしの寮を取り毀したあとは、今も空地《あきち》になっているのが多かった。これでは
居付きの商人《あきんど》もやりきれまいと思いながら、魚八の店をさがして行くと、不....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
屋の小さい屋台店の軒には、俳優の紋どころを墨や丹や藍で書いた庵看板がかけてある。
居付きの店で、今川焼を売るものも、稲荷鮓を売るものも、そこの看板や障子や暖簾には....
「巌流島」より 著者:直木三十五
《いつき》きわまる也。二つと思わば常に歩む足也。 太刀一つに足一つずつ踏むは
居付きわまる也とは、足が居附いて変化に不便という意味である。 身のなり、顔はう....
「熊狩名人」より 著者:佐藤垢石
な熊であっても先住者の権利は尊重する習性を持っているように見えます。 熊にも、
居付きの熊と渡りの熊とがあります。渡り熊というのは遠方から旅してきたものです。旅....
「季節の味」より 著者:佐藤垢石
る。月島周りや台場周りには、荒川の上流から下ってきて、遠い深海へ生殖に行く鰻が、
居付きの鰻と交わって漁れるからである。江戸前も、近年水が変わって上等の鰻がとれな....
「鯛釣り素人咄」より 著者:佐藤垢石
言っている。外洋である伊豆網代沖初島まわりの鯛釣り場でも、四、五月頃の春鯛釣りに
居付き鯛と称される冴えた立派な鯛と、色の薄黒い鯛とが釣れるのである。だが、色の冴....
「鯛と赤蛸」より 著者:佐藤垢石
ら溢れるほど入っていた。私は、七、八貫目のものを一尾買い求めた。その鯛は、湾内に
居付きの、緋牡丹色した鱗光鮮やかなものではなかった。産卵のために外洋から、この湾....
「来り人の地位と職業」より 著者:喜田貞吉
喜多武三郎 高野宇平 民政掛御役所様 ここに「見懸人」とは、その村に
居付きの人民ではなく、しかも現に住しているものに対して、見懸銀と称して課税した、....