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居合抜き
「居合抜き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
居合抜きの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「死までを語る」より 著者:直木三十五
れられて、一夕赴いたが、女剣舞師に花房百合子というのがあって、剣舞一つ、踊一つ、
居合抜き、軍歌と、これだけやるが、この女に惚れた。これが、私の初恋である。 雪....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
棒のような光が、細い鏡のごとく陽に光ったと思うと……抜いたのだ。斬りつけたのだ。
居合抜き……。 「アッ痛《つ》ウ――!」 ざッくり横腹を割りつけられてうめきな....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
、騒々しい!」 舌打ちをしながらも、やぐら下の宗七、のそりと起ち上がっていた。
居合抜き俄芸人 「さあ、お立ち会い! これだけの観物《みもの》は、お主らが金を山....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
割引もなくそのまま、いやおうなしに見せられてしまったのは、子供が、不意に後ろから
居合抜きに抱え込まれて、奥歯を抜かれてしまって、泣くに泣けないような有様です。 ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
そう大して高いという山じゃないです」
直ちにこう答えたのは、これも日中、渡頭で
居合抜きの芸術を鮮かにやってのけて見せたが――旅行券では、すっかり悄然返《しょげ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
来紅《はげいとう》だった。
門前、振袖銀杏のかげからのぞいていた源十郎は、この
居合抜きのあざやかさに肝《きも》を消して、もとより与吉は真っ二つになったことと思....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
け出していた。 しかし一所に大|公孫樹があって、そこだけには人が集まっていた。
居合抜きの香具師の薬売りで、この盛り場の名物になっている、藤兵衛という皮肉な男が....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
近隣の熟睡《うまい》を破った。やがて月光の下に引き出された男女二人、男は浪人者の
居合抜き唐箕嘉《とうみのか》十|郎《ろう》、額部《ひたい》へ受けた十手の傷から血....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
う浪人ものがお目に懸りたいと申して、真赤な顔をして、袴を穿いて、長いのを差して、
居合抜き見たような方が参りました」 小「此方へお通し申せ」 というので丈助は出....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
には違いない。 「ちぇッ! やられた!」 危なく、後の二人は跳び開いて、パッと
居合抜きに大刀を払ったが、その瞬間、一方でパチン! と火花を降らしたかと思うと、....