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居合腰
「居合腰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
居合腰の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
、關兼元《せきかねもと》の無名擦《むめいす》りあげの銘剣の柄《つか》へ手を掛け、
居合腰《いあいごし》になって待って居りましたが、これは何《ど》うしても喧嘩にはな....
「名君忠之」より 著者:夢野久作
引寄せて、悪鬼のように全身をわななかせた。 与一はパッと一尺ばかり辷り退いた。
居合腰のまま金剛兵衛の鯉口を切った。キッパリと言い放った。 「与一の主君は……忠....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
とおどろきの叫びをあげた。 血相をかえた丹波、右手を大刀の柄《つか》にかけて、
居合腰《いあいごし》で、部屋の外の小廊下に立っているではないか。 「マア、おまえ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
「汝《おの》れは、生命《いのち》というものが惜しくないか!」 印籠鞘の浪士は
居合腰《いあいごし》になって刀を捻《ひね》ったのである。 「生命なんぞは惜しくな....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
開かれる。 執拗千万な推参者、ここまで淫魔めがあとを追うて来おったか! 兵馬は
居合腰に構えたまま、心の中に充分の怒気を含んでおりますと、戸口をスーッとあけて中....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
く穏かでない気分に襲われました。
やがて、腰のところへ手をあてがって、いわゆる
居合腰になったかと見ると、スラリと水の出るように三尺五寸の長い刀を抜き出して、そ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、道具をつける時間を失い、あわてて兵馬に暫時の休戦を乞うの有様でしたから、兵馬は
居合腰になって竹刀を立てたまま、暫く休息していました。 士分連も今は侮り難く、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
る臥竜梅の大木の下を、その捕方は目指しているような足どりで、そこへ来ると、数人が
居合腰になってかたまり、額をあつめている。 お松が息をこらしてそれを眺めている....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
柄もとを握りしめて、身を斜めにして右足を出して、いつでも抜き打ちの出来るように、
居合腰をして首を延ばしたが、じっと前の方を隙かして見た。 漲っている蒼白い月の....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
の輦台の上では、刀を振りあげていた。池上と兵頭とは、後向きになって、輦台の上で、
居合腰であった。川人足は、輦台の上で、足を踏み轟かされるので、川水の中に、よろめ....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
ら生きて出た者はないのだ」 つぶやいたとたん、おや! と思うと、ぐっとひねった
居合腰、同時に眼にもとまらぬ早技《はやわざ》でひゅういと空にうなった切支丹《きり....
「世界漫遊」より 著者:ダビットヤーコプ・ユリウス
ということをしない、純血な人間に出来るだけの受用をする。いつも何か事あれかしと、
居合腰をしているのである。 それだから金のいること夥だしい。定額では所詮足らな....