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居宅
「居宅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
居宅の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
。 一、同所より更に小林貞子を投入殺害したりとの古井戸の箇所に至るには前記支倉方
居宅前の五反田桐ヶ谷に通ずる道路を南行して中丸橋を渡り進む事約三丁にして、東西に....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
罷り越すことも相成らない、もっとも自宅へ医師を呼び寄せたい時はその旨を伺い出よ、
居宅は人見をおろし大戸をしめ潜り戸から出入りせよ、職業ならびに商法とも相成らない....
「花吹雪」より 著者:太宰治
もに恨みかこつ心なし。 九、恋慕の思なし。 十、物事に数奇好みなし。 十一、
居宅に望なし。 十二、身一つに美食を好まず。 十三、旧き道具を所持せず。 十四、....
「都会地図の膨脹」より 著者:佐左木俊郎
掻消して、新らたに瓦屋根の邸宅を構えた。それが現在の彼等の生活に、最もふさわしい
居宅であった。土地の所有価値が暴騰して来たため、地主の彼等は、何等職業らしい職業....
「連環記」より 著者:幸田露伴
っていない限りは家の経済などは埒も無いことだったに相違無い。そこで志山林に在り、
居宅を営まず、などと云われれば、大層好いようだが、実は為うこと無しの借家住いで、....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
大勢が藩主に謁見してこの厳罰の事を申立てた。また最も過激なる輩の如きは、当局者の
居宅へ詰め掛けて、割腹を迫り、承知せねば切殺そうという申合までをした。そこで私の....
「小さな旅」より 著者:富田木歩
しさの中に藪鶯が美しい音尻を引いては鳴くのである。 この家の裏に淡島寒月さんの
居宅があって其の家裏を領している太い椎と松とに鶉が籠っている、そして昼頃から曇っ....
「馬庭念流のこと」より 著者:坂口安吾
も現存し、門が道場になってる。その建物だけはさすが道場らしい威風があるが、門内の
居宅は小さなタダの百姓屋。どこにも威風のない当り前の小さな百姓屋である。それが実....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
る。これは一種の心理作用から来るものと見え、誰しも買物になど出かける時には、我が
居宅から低い方へ行き易く、高い方へは容易に足が進まぬものであるから、とかく低い所....
「兜」より 著者:岡本綺堂
一 わたしはこれから邦原君の話を紹介したい。邦原君は東京の山の手に住んでいて、大正十二年の震災に
居宅と家財全部を焼かれたのであるが、家に伝わっていた古い兜が不思議に唯ひとつ助か....
「人間山中貞雄」より 著者:伊丹万作
違ない。したがつて我々の交際はいつも集会の席上にかぎられていて、さらに進んで互の
居宅を訪問するとか、あるいは酒席をともにするとかいうところまではついに進展しない....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
は事実らしい。 これに続いて、 目白辺の屋敷猫を殺しむくいし事 下谷辺にて浪人
居宅|化霊ありし事 三州岡崎宿にて旅人|狒々に逢う事 奥州にて旅人山に入り琴の音....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
人の案内にて、事務所、コーヒー製造場、糖酒製造場、医院を一覧し、さらに日本移民の
居宅を慰問す。その国籍は山口県、高知県、和歌山県なり。コーヒー園は丘陵の高地にあ....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
と称するものには、河原細工と書いてある。 之河原細工といふ。此職を務者、勝手に付
居宅を江河の滸とりにて造らせたり。 とある。前に述べた天部部落の事をかつて四条....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
以上のエタは男女にかかわらず、必ず胸に五寸四方の毛皮の徽章を目立つように付けよ、
居宅にはその屠者たることを示す為に、必ず毛皮を下げて置けよ、下駄をはいてはならぬ....