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「居常〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

居常の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
明暗」より 著者:夏目漱石
《けねん》さえなく、ただ無雑作《むぞうさ》に話頭《わとう》に上せた津田は、まさに居常《きょじょう》お延に対する時の用意を取り忘れていたに違《ちがい》なかった。 ....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
に北せねばならぬ。武蔵野に住んで武蔵野の豪宕|莽蒼の気を領することが出来ず、且|居常流水の音を耳にすることが出来ぬのが、彼の毎々繰り返えす遺憾である。然し縁なれ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
けられたなら、一方ならずわが邦の学術を進めたはずだ。かの学者は著書すこぶる多いが居常至って多忙で、予が一々所拠を明らかにして告げた事も多くは予の言として記しある....
十二支考」より 著者:南方熊楠
の山県《やまがた》公などを迷惑させた豪傑兼大飲家白井小助は、年不相応の若い妻を、居常《きょじょう》、猴と呼び付けたと、氏と懇交あった人に聞いたは誠か。予もその通....
十二支考」より 著者:南方熊楠
の聖賢を凌駕した智犬と崇められ、人争うてこれに飲食を供したが、死後回教の楽土に安居常住すという。けだし畜生で回教の楽土に永住するを得たるものこの犬のほかに九あり....
十二支考」より 著者:南方熊楠
トームの『レー・ダム・ガラント』第二に、ある紳士が美人睡中露身を見て一生忘れず、居常讃嘆してわれ毎《つね》にこれを観想するのほかに望みなしといったとあるは、仏印....
中元祝酒の記」より 著者:福沢諭吉
変ぜず、その好むところの書を読み、その尊ぶところの道を修め、日夜ここに講究し、起居常時に異なることなし。もって悠然、世と相《あい》おりて、遠近内外の新聞の如きも....