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「居村〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

居村の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
をはじめたが、果して此処に永住し得るや否、疑問である。新宿八王子間の電車は、儂の居村から調布まで已に土工を終えて鉄線を敷きはじめた。トンカンと云う鉄の響が、近来....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
である。 保は枳園の訃を得た後、病のために新聞記者の業を罷め、遠江国|周智郡犬居村百四十九番地に転籍した。保は病のために時々卒倒することがあったので、松山|棟....
自由画稿」より 著者:寺田寅彦
ュガルに器械持参で出かけるついでの道すがらわざわざこのイブラヒム老人のためにその居村に立ち寄って、かねての話の入れ歯を作ってやろうと思った。老人を手術台にのせて....
転機」より 著者:伊藤野枝
くれる。もとは、この土地に住んでいた村民の一人だというその男は、この情ないような居村の跡に対しても、別段に何の感じもそそられないような無神経な顔をして、ずっと前....
すっぽん」より 著者:佐藤垢石
つもできている。 ――この二匹のすっぽんは、きのう料理した大すっぽんと共に僕の居村豊前国柳ヶ浦を流れる駅館川の上流安心院村の漁師が捕ったのを買ったのである。す....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
山々に囲れていた。 お杉が棲んでいる虎ヶ窟というのは、角川家のある町と吉岡家の居村とを境する低い丘から、約一里の山奥にあった。一里といえば人里から左のみ遠から....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ひどく違った諫言を受け取ることとなった。老ベエコン夫人が、いつものあの鋭い目を、居村ゴオランベリイから宮廷に向かって注ぎ続けていたのだった。伯爵がキャデイズから....
」より 著者:中谷宇吉郎
氏はその著『村里《そんり》生活記』の中に、東北農民の生活を描いている。この著者の居村は、山形県であって、雪の被害も多いであろうが、ここには「冬の農家」という文章....
山の人生」より 著者:柳田国男
重光君の『相州|内郷村話』の数ページが、最も新しくかつ注意深い報告である。同君の居村附近、すなわち小仏峠を中心とした武相甲の多くの村には、天明年間に貉が鎌倉建長....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
た名であるに相違ない。田屋とはその名のごとく田地の所在に設けられた小屋で、平素は居村の住宅に住んでいる農民も、農繁期には朝夕その耕地に通うの不便を避けて、便宜こ....
日本の伝説」より 著者:柳田国男
笠郡中浜村国安……………………………………………………………子供と地蔵 周智郡犬居村領家……………………………………………………………機織の井 磐田郡見付町……....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
方でならば得られる資料で、出雲大社を始めとして、遠方の神々へお詣りに行った者が、居村に還って来てから執り行う儀式に、ドウブルイという名が今でも関西には広く分布し....