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「居着〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

居着の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
わが町」より 著者:織田作之助
た。 相場師も夜逃げをしなかった。落語家も家賃を六つもためて、十七年一つ路地に居着いていた。 路地は情けないくらい多く、その町にざっと七八十もあろうか。 ....
」より 著者:島崎藤村
すから」 と言って、小金は重い贅沢な着物の音をさせながら出て行った。 土地に居着のものは、昔の深川芸者の面影がある。それを正太は叔父に見て貰いたかった。こう....
足迹」より 著者:徳田秋声
十二 ここの下宿は私立学校の医学生と法学生とで持ちきっていた。長いあいだ居着いているような人たちばかりで、菊太郎や糺とも親しかった。中には免状を取りはぐ....
苦しく美しき夏」より 著者:原民喜
ように幻の椅子に凭《よ》りかかっていた。 彼|等《ら》二人がはじめてその土地に居着いた年の夏……。その年の夏は狂気の追憶のように彼に刻まれている。居着いた借家....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
も、江戸が一ばんですのに――みなさんで可愛がって上げたら、屹度《きっと》こっちに居着《いつ》いてしまうでしょうよ」 三斎隠居が、ニヤニヤしながら、 「と申して....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「あるかないか、昔からの言い伝えじゃ。お内儀《かみ》さん、お前さんもこの土地に居着《いつ》きなさるものなら、よく覚えておおきなさい、鉾尖ヶ岳から白馬ヶ岳まで一....
ある探偵事件」より 著者:寺田寅彦
どこかの飼猫の子が捨てられたか迷って来たかであるに相違ないが、とにかくそのままに居着いてしまって「白」と命名された。珍しく鷹揚な猫で、ある日犬に追われて近所の家....
西林図」より 著者:久生十蘭
でもしてしまおうと思っているのです」 老人は、おだやかにうなずいて、 「ここに居着いているというだけのことで、わたしのものではありませんから、そういうことだっ....
藤九郎の島」より 著者:久生十蘭
》が船板だけを返してよこした。 こういうしあわせで、生きているかぎり、この島に居着かなければならぬことになったが、何にとりついて命を助かろう方便も思いつかぬこ....
二階から」より 著者:岡本綺堂
いてくれた。暗い夜を薬取りの使にも行ってくれた。目見得も済んで、翌日から私の家に居着くこととなった。 彼女は何方かといえば温順過ぎる位であった。寧ろ陰気な女で....
食道楽」より 著者:村井弦斎
べたような鮎を上等な場所で漁ったのが最上等の味になるのですけれどもそういう場所に居着《いつき》の鮎と乗り込みの鮎とで味が違います。居着の鮎とは三、四日前からその....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
に懇望されて、破格な高禄で、いちど肥後へ召抱えられてゆき、禄三千石を喰んで熊本へ居着くことになっていたが――関ヶ原以後の――いわゆる関東お味方組と、上方加担の大....
三国志」より 著者:吉川英治
…………」 「失礼ですが、あの曹操にしてすらそうでした。いわんや呉の国へどうして居着くものですか。苦杯をなめた曹操も後に大きな悔いを抱きました。今彼を殺さなけれ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
その高氏が帰邸したらしい。登子は、いそいそ出迎えに立って行った。 かろやかな家居着に着かえてから、高氏は登子と揃って、そのくつろぎを、草心尼母子の前に気やすく....
わが町」より 著者:織田作之助
遠い娘めいた。相場師も夜逃げしなかった。落語家も家賃を五つためて、十年一つ路地に居着いていた。 路地は情けないくらい多く、その町にざっと七八十もあろうか。いっ....