»
居竦
「居竦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
居竦の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「食魔」より 著者:岡本かの子
鼈四郎はしきりに煙草の煙を吹き上げては椅子に踏み反って行くだけ、姉娘のお千代は、
居竦まされる辛さに堪えないというふうにこそこそ料理道具の後片付けをしている。一し....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
し、夢と迷いに向けて小さい眼を光らし、狙いばかりつけて、却って自分は針鼠のように
居竦まっている年頃である慧鶴は春、清水へ行き、そこの禅叢の衆寮へ入れて貰って、主....
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
男の苦しそうな息遣いが、聞えるばかりで、相手は身動きもしないようであった。お梶も
居竦んだまま、身体をわなわなと顫わせているばかりであった。 突如、藤十郎の立ち....
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
だったことでしょう。
このとき、一足なかに踏み込み、その光景をみるなり、ぼくは
居竦《いすく》んでしまいました。紺《こん》のベレエ帽《ぼう》に紺のブレザァコオト....
「こころ」より 著者:夏目漱石
い顔をしました。「奥さん、Kは自殺しました」と私がまたいいました。奥さんはそこに
居竦《いすく》まったように、私の顔を見て黙っていました。その時私は突然奥さんの前....
「若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
鍛えられ、土踏まずや腋の下にさえ、針も通らぬというではないか。一睨みで、虎をさえ
居竦《いすく》ませると言うではないか。(と恐怖に眼を覆い、たじろく) 砦の下か....
「三階の家」より 著者:室生犀星
黙って鼻さきで笑っていた。二人は三階へ上る階段に立っていたが、主婦はその時、急に
居竦んで、松岡の手首をうしろから引いた。松岡は驚いて振りかえると、主婦は階段の下....
「姫たちばな」より 著者:室生犀星
人の距離のちょうど真中だった。悲しい矢さけびはあたりの春景色に不似合な、人の心を
居竦ませる悲鳴をあげて過ぎた。 津の茅原はそのとき胸板のところに、があっと重い....
「女心拾遺」より 著者:矢田津世子
それを云いながら老夫人は瞼の熱くなるのを覚えた。唐沢氏に気兼ねをして、おずおずと
居竦んでいるおしもが不憫だというよりは、おしもを其処におく無智の仕業が哀しまれた....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
神していた。けれど眸の光は強い母の本能に燃え立ッていた。 アッ――と市十郎は、
居竦んでしまい、奇妙な胴ぶるいが、ガタガタと骨を鳴らした。 女は、手をさしのば....
「野槌の百」より 著者:吉川英治
るどくいった。 「へい、ここに」 そして、すばやく堂裏の暗がりに、嬰児を抱いて
居竦んでいたお稲の手をとって、人ごみから闇へ紛れてしまった。 と――黒い人影の....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
て行かれる。……お通」 膝を折った。 ばばや権之助の人目を感じるので、彼女は
居竦んだまま、よけい身をちぢめたが、武蔵は誰が見ていることも忘れていた。 「痩せ....