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居食い
「居食い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
居食いの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
留守に気の弱い妻が小屋から追立てを喰うのは知れ切っていた。といって小屋に居残れば
居食いをしている外《ほか》はないのだ。来年の種子《たね》さえ工面のしようのないの....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ゃんとあるのです。 「はあてね。五両ありゃ、はっぱ者なら一年がとこのうのうとして
居食いができるんだ。この大将、身なりはいっこう気のきかねえいなか侍みてえだが、五....
「安重根」より 著者:谷譲次
勲が倹約家で、少しばかり不動産があってねえ、鎮南浦に残して来た僕の家族は、それで
居食いしているわけだが、それも、今では二三百石のものだろう。故里を出たきり補助す....
「浴槽の花嫁」より 著者:牧逸馬
わない儲《もう》けにありついたのだと言っている。約二年間、二人は呑気《のんき》に
居食いして暮らした。が、ふたたぴポケットが淋しくなったスミスは、またぞろ「掘出物....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
十も年下の、炭屋だか、炭焼だかの息子と出来て、東京へ舞戻り、本所の隅っ子に長屋で
居食いをするうちに、この年齢で、馬鹿々々しい、二人とも、とやについて、どっと寝た....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
に押し込んで多量に貯え、その中に眠って極寒時を過し、二、三月になると寤《さ》めて
居食いする。一疋で穀六十ポンド、また豆ハンドレッド・エートを蓄うるものありとは仰....
「鮎の食い方」より 著者:北大路魯山人
で真似てよろこんでいるものもあるが、そういう人は、鮎をトリックで食う、いわゆる芝
居食いに満足する輩ではなかろうか。 やはり、鮎は、ふつうの塩焼きにして、うっか....
「和製椿姫」より 著者:大倉燁子
しまって、第二封鎖と財産税とにいためつけられてしまった上、十人近い家族を抱えての
居食いだから、並大抵のことではあるまい。 東山春光の父と私の父親が親しかった関....