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「屈原〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

屈原の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
古支那にも身後の境遇に関し全く何たる信念なかったでない一証は、周末戦国の時宋王が屈原《くつげん》を招魂する辞に、魂よ帰り来れ、東方には高さ千仭《せんじん》の長人....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
※独《けいどく》にして不羣《ふぐん》なりと楚辞《そじ》にあるが寒月君は全く明治の屈原《くつげん》だよ」 「屈原はいやですよ」 「それじゃ今世紀のウェルテルさ。―....
竹青」より 著者:太宰治
あっておめおめ故郷に帰られよう。生きて甲斐ない身の上だ、むかし春秋戦国の世にかの屈原も衆人皆酔い、我|独り醒めたり、と叫んでこの湖に身を投げて死んだとかいう話を....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
他方のものと全く異なったものである。老子とその徒および揚子江畔自然詩人の先駆者|屈原の思想は、同時代北方作家の無趣味な道徳思想とは全く相容れない一種の理想主義で....
李陵」より 著者:中島敦
し、あるいは太子丹《たいしたん》となって泣いて荊軻《けいか》を送った。楚《そ》の屈原《くつげん》の憂憤《うっぷん》を叙して、そのまさに汨羅《べきら》に身を投ぜん....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
。その咎を受けて江戸を発する時、抽斎は四言十二句を書して贈った。中に「菅公遇譖、屈原独清、」という語があった。 この年抽斎の次男矢島|優善は、遂に素行修まらざ....
雪たたき」より 著者:幸田露伴
ろう。ハハハハハハ。」 「それで世の中は何時迄も修羅道つづきで……御身は修羅道の屈原のような。」 「ナニ、屈原とナ。」 「心を厳しく清く保って主に容れられず、世....
二葉亭四迷」より 著者:内田魯庵
葉亭が遊戯分子というは西鶴や其蹟、三馬や京伝の文学ばかりを指すのではない、支那の屈原や司馬長卿、降って六朝は本より唐宋以下の内容の空虚な、貧弱な、美くしい文字ば....
鐘の声」より 著者:永井荷風
も末近く、一宵《ひとよさ》ごとにその力を増すような西風に、とぎれて聞える鐘の声は屈原《くつげん》が『楚辞《そじ》』にもたとえたい。 昭和七年の夏よりこの方《か....
教育の目的」より 著者:新渡戸稲造
だし相持ちにして持ちつ持たれつするが人間最上の天職である。かの戦国の時、楚の名士屈原が讒《ざん》せられて放たるるや、「挙世皆濁れり、我独り清めり」と歎息し、江の....