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届出
「届出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
届出の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
これまでと思ったと見え、いい合わせたごとく、相続いて割腹した。 横目付からその
届出があると、忠直卿は手にしていた杯を、ぐっと飲み干されてから、微かな苦笑を洩さ....
「黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
っているのは、僕達夫妻と、お清と、たった一人の産婆だけである。産婆も然し、僕達の
届出については全然関知しない。それに、今や、君を加えた訳である。 お清は既にお....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
やった。 オランダの官憲は、急に法律を改正して、いっさいの集合はその一週間前に
届出ろと命じて、ほとんど労働者の集合を不可能にした上に、さらに主なる首領等を一網....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
男)と、その所持品らしき鞄(スーツケースと呼ばれる種類のもの)の残留せるを発見し
届出あり、目白署に保護保管中なり。住所姓名年齢|不詳《ふしょう》なるも、その推定....
「人造人間事件」より 著者:海野十三
博士が死体となった鑑識時刻とあまり違わないネ。その夫人が、今家に居ないし、警察へ
届出もしないというのはどうもおかしい」 と検事は首を傾げた。帆村はそれを聞いて....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
ち繃帯がとれそうになったとき、千太郎は病院から脱走してしまった。 ヒルミ夫人の
届出でに、警察では愕いて駈けつけたが、厳重だといっても病院のことだから抜けだす道....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
だけで、直接帰幽者をお引受け下さいますのは大国主命様でございます。産土神様からお
届出がありますと、大国主命様の方では、すぐに死者の行くべき所を見定め、そしてそれ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ると、この被害者らしいと思われる行方不明者が見つからないのですか」 「行方不明の
届出は相当数ありましたが、諸条件の全部にピッタリ合うものがなく、ややムリをして合....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
たのは今度がはじめてなのだ。早速名を附けなければいけませんね。その内に戸籍の方へ
届出もしなくてはなりません。どんな名が好いか。一つ案を立ててみたらどうです。」同....
「愛の為めに」より 著者:甲賀三郎
せられたとか云う如きである。然し私の調べた所では検挙せられた様子もなく、家出人の
届出にも似よりのものはなかった。 第三は、之は甚だ薄弱な理由だけれども、この外....
「真珠塔の秘密」より 著者:甲賀三郎
、今や偽物を運び入れんとした際に発覚したのであった。そこで二人は展覧会の事務所に
届出いで、それから警視庁の方へ行ったのであるが、何分秘密を要する事で、遂に橋本に....
「好色破邪顕正」より 著者:小酒井不木
紙の包みが、ちょうど、殺人事件のあった大平氏宅の前に落ちて居たのです。今朝拾得の
届出があったものですから、すぐさま手分けして市内の古本屋を調べさせると、袋町の古....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
と、八郎はその職業という処へ――「能職。」と認めた。渠は能役者である。 戸籍の
届出は、音曲教師だというから、その通りなり、何とか記しようがありそうな処を、ぶっ....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
戸籍係の窓口に出すと、戸籍係りは代書の印判を見て、 「よろしい」 と宣告する。
届出人は届がすんだ嬉し涙と官僚の長襷に悲憤に思いにくれつつ帰途につく。 市長は....
「三稜鏡」より 著者:佐左木俊郎
なら、あれほど新聞で書立てたのだから、被害者と関係のある者から届けて来る筈だよ。
届出人が無いところを見ると、被害者には身寄りが無いのだろうから、その首が見つかっ....