屋外[語句情報] »
屋外
「屋外〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
屋外の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
、しきりに盗風《すきまかぜ》の忍びこむのに震えていなければならぬ清逸にとっては、
屋外の寒さもそう気にならなかったが、とにかく冬が紙一重に逼《せま》ってきた山間の....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
照り映えて、まるで鏡のように光っていた。夜は昼間と全然違った別の天地を現出する。
屋外灯にしても、昼のうす汚れた灰色のグローブが、夜間に於てはニーベルンゲンの夜光....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
言ったわ、銚子無線の時報を聞きに行ったんでしょうって……」 勝見は本館を離れて
屋外の闇に走り出ました。雨は今の大降りをケロリと忘れたように小やみになっていまし....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
リアの舞踊と独唱とが、こんなに客を吸いよせたのであった。 夜はしだいに更けた。
屋外を行く散歩者の姿もめっきり疎らとなり、キャバレーの中では酔いのまわった客の吐....
「蠅男」より 著者:海野十三
ねて顔見知りの大川巡査部長だった。彼は直立不動の姿勢をして、 「――私がもっぱら
屋外警戒の指揮に当っとります」 と、検事に報告した。 「それは御苦労。すっかり....
「地球盗難」より 著者:海野十三
り、奮然として、門番の小屋から外に飛びだした。岩蔵に違いない! ところが彼は、
屋外に出てみて、オヤと叫んだ。――岩蔵が今木立の奥にある玄関のところから、庭園の....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
ばなりません。 調べてみると、その窓硝子の破片は、室内には一つも残らず、全部|
屋外にこぼれているのに気がつきました。どうして内側に破片が残らなかったか? (う....
「東京要塞」より 著者:海野十三
空に吹きあげられてしまったから。 東京市民は、近きも遠きも、この時ならぬ空爆に
屋外にとびだして、曇った雪空に何十丈ともしれぬ真黒な煙の柱がむくむくと立ちのぼる....
「空襲警報」より 著者:海野十三
令されました。直ちに警戒管制でございます。不用な灯火は消し、他の必要なる灯火は、
屋外に灯がもれぬよう黒い被をかけて下さい……」 いよいよ警戒警報が出たのだ。今....
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
夕お通は例の如く野田山に墓参して、家に帰れば日は暮れつ。火を点じて後、窓を展きて
屋外の蓮池を背にし、涼を取りつつ机に向いて、亡き母の供養のために法華経ぞ写したる....
「発明小僧」より 著者:海野十三
けて居ります。」 重役「なにッ……。」 小僧「つまり早く申しますと、曹宗様は常に
屋外でお暮しになって、紫外線というものを充分に全身にお受けになっていたので、これ....
「不吉の音と学士会院の鐘」より 著者:岩村透
ば殊に妙であるが、其処には何等かの意味に於いて、何等かの怪が必ず潜んでいる。よく
屋外よりも屋内が淋しいものだというが、荒廃に帰した宮殿の長廊下など、その周囲の事....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
人の告訴状の代書もすれば相談|対手にもなる、走り使いもすれば下駄も洗う、逗留客の
屋外囲の用事は何でも引受ける重宝人であった。その頃訴訟のため度々上府した幸手の大....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
った、が昼の労れで、ついうとうとと夢路を辿る。 十六日前四時、目をこすりながら
屋外に這い出して、東方を見ると、今しも常念は、ほんのりとした茜色の曙光を負いて、....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
を設くるはまた奇観なり。あたかも兵営もしくは学校の寄宿舎を見るがごとし。しかして
屋外は百卉千花を栽培し、宛然小植物園たり。午時、電車にてサンベルナルド町に至る。....