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「屍体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

屍体の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
長良川《ながらがわ》鉄橋陥落の図、尾張《おわり》紡績会社破壊の図、第三師団兵士|屍体発掘《したいはっくつ》の図、愛知病院負傷者救護の図――そう云う凄惨な画は次か....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
西郷隆盛かどうかは、自《おのずか》らまた問題が違って来る。ましてその首や首のない屍体《したい》を発見した事実になると、さっき君が云った通り、異説も決して少くない....
階段」より 著者:海野十三
う大きな音と共にリノリュームの前に叩きつけられた。僕は茫然と女史の、あられもない屍体の前に立ちつくした。僕はいまだにその妖艶とも怪奇とも形容に絶する光景を忘れた....
空中墳墓」より 著者:海野十三
しろにつづいてこれを静かに追っているかのように見えた。追うも追われるも、これ倶に屍体にあやつられる浮船である。私が企てた復仇を待つまでもなく今|天涯にのがれ出で....
殺人の涯」より 著者:海野十三
い実験衣の袖を、また肘の上まで捲くりあげた。 この白い液体の中には、実は女房の屍体が溶けこんでいるのだ。或る三つの薬品を、或る割合に配合し、或る濃度に薄めて、....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
なく姿を消し、そのあとには、赭茶けた焼土と、崩れかかった壁と、どこの誰とも判らぬ屍体とが、到るところに見出された。その間に、彷徨う市民たちは、たった一晩のうちに....
ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
傷の金青年は、私が出掛けると間もなく事切れたそうであった。 帆村の案内で、金の屍体のところまで行った医師は、叮嚀に死者へ敬礼をすると、懐中電灯を出して、傷の部....
柿色の紙風船」より 著者:海野十三
かしたであろうか。 それは云うまでもあるまい。 「山麓の荒小屋に発見されたる怪屍体」という見出しで、「昨十九日午前八時、×大学生××は××山麓の荒れ小屋の中に....
疑問の金塊」より 著者:海野十三
時。あの時刻だ。私はドーンと胸を衝かれたような激動を感じた。 金貨を握った屍体 「うむ、事件だぞ」 「すぐ其処だ。行くか……」 二人の刑事は顔を衝突せん....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
青年紳士は暫くしてから気を取り直すと、静かに芝草の中へ足を踏みいれた。そして屍体の方に近づいて、その青白い死顔を覗きこんだ。 「おお、四郎……」 と、彼は....
恐竜島」より 著者:海野十三
物船モンパパ号の形はうせ、空中から落ちくる船体の破片も、漂流《ひょうりゅう》する屍体《したい》も、みんなまっくろな夜空と海にのまれてしまったのである。 SOS....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
は蜜柑箱よりも、もっと大きいようにも思われる。 「あの函はなんだろう」 「あれは屍体の入った棺桶だ」 「えっ、棺桶。ずいぶん数があるようだが、どうしてあんなに…....
火葬国風景」より 著者:海野十三
て荼毘に附し申可く候……」 この文面から推せば、彼はたしかに病気で死亡し、その屍体はたしかに火葬せられたのだった。しかも皮肉なことに、彼が生前世話を焼いていた....
キド効果」より 著者:海野十三
の嫌疑が落ちた。殺人であって自殺ではないことは、後に隧道の中から探し出された轢断屍体の咽喉部に残る紫色の斑紋から明らかなことだった。扼殺――つまり喉を締めたのだ....
J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
す。これでこの男は前の人物とすれちがって出て来たもののような錯覚を起させる。後刻屍体が発見された時この男にはアリバイがあるし、殺人はこの贋物の被害者が部屋にはい....