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「屍室〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

屍室の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:海野十三
と、都大路は上を下への大騒動だった。 「きょうはこれで……六十三人目かナ」 死屍室から出て来た伝染病科長は、廊下に据付けの桃色の昇汞水の入った手洗の中に両手を....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
れていて、艱苦と修道を思わせるような沈厳な空気が漲っていた。突き当りの石扉の奥が屍室で、その扉面には、有名な聖パトリックの讃詩――「|異教徒の凶律に対し、また女....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
に出しては、何も云わなかった。眼と眼でものを云った。木谷と柿本が、病院の負傷者と屍室の屍体をしらべた。いない。夕方になった。まだ帰らない。翌々朝になった。まだ帰....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
ござります。私はなさけなくなって、遠い故郷へ舌を出した。 (六月×日) 前の屍室《ししつ》には、今夜は青い灯がついている。又兵隊が一人死んだのだろう。青い窓....
流線間諜」より 著者:海野十三
し見つかってもこれは押したぐらいでは明かないことがハッキリした。彼はすっかりこの屍室に閉じこめられてしまったことに漸く気がついた。 「生き埋めか? そいつはたま....
放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
ござります。 私はなさけなくなって、遠い古里へ舌を出した。 六月×日 前の屍室に、今夜は青い灯がついている。又兵隊さんが一人死んだ。 青い窓の灯を横ぎっ....