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「屏居〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

屏居の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
新生」より 著者:島崎藤村
にある岸本は当分客を謝《ことわ》るようにして、殆《ほと》んど誰にも逢《あ》わずに屏居《へいきょ》の日を送っていた。五月の下旬になった頃であった。この岸本のところ....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
四歳を以て藩学の助教にせられ、生徒に経書を授けている。これは師たる兼松石居が已に屏居を免されて藩の督学を拝したので、その門人もまた挙用せられたのである。かつ先例....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
す。 「初め慈覚大師に随つて学び、後、辺昭僧正に就いて受く、叡山に五大院を構へ屏居《へいきよ》して出でず、著述を事とす、元慶八年勅して元慶寺の座主《ざす》たら....
開運の鼓」より 著者:国枝史郎
き立っていた。十五代続いた徳川家にようやく没落の悲運が来て、将軍|慶喜は寛永寺に屏居し恭順の意を示している一方、幕臣達は隊を組んで安房、下総、会津等へ日に夜に脱....
私本太平記」より 著者:吉川英治
議|紛々ではございましたなれど」 「…………」 「否々、一たん寺門に入って、世へ屏居と触れたからには、たとえ剃髪はなさらぬまでも、めったにお心をひるがえす兄上で....
私本太平記」より 著者:吉川英治
うが――都にいた正成さまも、新田将軍の追討軍からのぞかれて、いまでは河内の奥に御屏居だっていうこってすぜ」 「屏居とはおかしいな」 「それがいろんな噂でしてね。....
私本太平記」より 著者:吉川英治
い寸分の油断はないつもりでいた。 ところが、ほどなく、師直は突如、罷免されて、屏居謹慎を仰せつかってしまった。 ――直義から内々つよく密奏するところがあり、....