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屑拾い
「屑拾い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
屑拾いの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旅愁」より 著者:横光利一
使の堕落だよ。」
「いや、違う、一番肝腎のものがたった一つないのだ。それでみんな
屑拾いになったんだ。電気を見てるとどうもそう思う。だいいち、これは物理学でもなけ....
「マクシム・ゴーリキイの発展の特質」より 著者:宮本百合子
である。祖父は急速度に零落し、七歳の彼も「銭」を稼がなければならなくなった。彼は
屑拾いをした。オカ河岸の材木置場から板切や薪をかっぱらった。「盗みということは場....
「マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
哥《カペーキ》で屑屋が買った。彼はふだんの日はこの仕事を学校がひけてからやった。
屑拾いよりもっと有利な仕事は材木置場から薄板をかっ払うことであった。一日に二三枚....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
《しゃけ》の頭を舐《しゃぶ》ったり、通掛《とおりがか》りの知らん犬と喧嘩したり、
屑拾いの風体を怪しんで押取囲《おっとりかこ》んで吠付いたりした事も無いではないが....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ら笑ってしまいました。 こいつは生え抜きの紙屑買いだ。紙屑買いというよりは、紙
屑拾いの部に属すべきもので、がんりきほどの者が、あとをつけたりなんぞするほどの代....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
長屋の真ん中、作爺さんの住居です。
さっきからこのさわぎなので、長屋は、奥の紙
屑拾いのおかみさんが双生児《ふたご》を産んだ時以来の大騒動。でも、みんなこわいも....
「上海の渋面」より 著者:豊島与志雄
作っただけの土間で、一つの小屋に三家族も同居してるのがあり、女子供ばかりの家では
屑拾いをしている。アンペラ小屋の間の通路は漸く人が通れるだけのもので、雨が降れば....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
は肉屋が大きらい。身震いが出るよ。この節じゃ骨付きしかくれやしない。」
その時
屑拾いの女が口を出した。
「皆さん、商売の方も不景気ですよ。芥溜《ごみため》だっ....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
なき最期《さいご》、弱る心を励《はげ》まして、私は小供|対手《あいて》にやはり紙
屑拾いをばその日の業《わざ》となしたりしに、天道《てんどう》さまも聞えませぬ、貧....
「奇巌城」より 著者:菊池寛
は手足を縛られて眠り薬を飲まされ、警察の前に捨てられてあった。それを通り掛りの紙
屑拾いに拾われたのであった。八週間ばかりの間二人は全く眠ったままであった。やっと....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
るので、大路小路の町名、露地抜け裏、江戸の地理にはことごとく通じていた。こうして
屑拾いになりすまして種を上げる。犯人を尾ける。役得でもないがいろいろの落しものを....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
》いで先刻もやたらにそこらを歩いていた――という彦兵衛の話。 早朝から道楽の紙
屑拾いに出て行った藤吉部屋の二の乾児の葬式《とむらい》彦兵衛が、愛用の竹籠を背に....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
言い置いて、いつものとおり鉄砲笊《てっぽうざる》を肩にして夜明けごろから道楽の紙
屑拾いに出かけて行った。で、炊事の番に当った勘弁勘次が、昼飯《ひる》の菜《さい》....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
あった。 第一、後宮の貧民窟では木という木がみな煙のために枯れてしまう。隣の縄
屑拾いのおばさんは、朝顔の花が煤煙のために黒く咲くと言うて笑い、植木鉢の作りもの....