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「展墓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

展墓の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
平凡」より 著者:二葉亭四迷
深く、厚く、濃《こまや》かになるようだ。 去年の事だ。私は久振《ひさしぶり》で展墓《てんぼ》の為帰省した。寺の在る処は旧《もと》は淋しい町端《まちはず》れで、....
縷紅新草」より 著者:泉鏡花
る白珊瑚の滑かなる枝に見えた。 「かえりに、ゆっくり拝見しよう。」 その母親の展墓である。自分からは急がすのをためらった案内者が、 「道が悪いんですから、気を....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
蓉誉智光 大禅尼 慶長七年一月二十九日」 伝通院殿は無事であります。その展墓《てんぼ》を最後として、駒井は老婆と共に墓地の中を出ることにしました。 再....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
ころへ、在日の不良外人が介在して、受益権者の立場が危険に瀕している。今度の帰国は展墓が目的だが、亡友の意志を継いで水上氏の孫娘の諸権利を確立したいためでもあると....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
れる。 一郎翁の話に依ると、武蔵塚を訪う人は年々多くなっているとのことである。展墓者名簿を一眄すると、ただに剣道家ばかりでなく、遠くは布哇、朝鮮、満州などの居....
黒田如水」より 著者:吉川英治
育てていたのである。 帰国の翌日。半兵衛はひとり菩提山のふもとを歩いた。祖先の展墓のためだった。 するとその帰途を待っていたもののように、二名の侍が道ばたに....