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「属僚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

属僚の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
る。受け取ると、早速その書類の写しにとりかかったものである。若い官吏どもは、その属僚的な駄洒落の限りを尽して彼をからかったり冷かしたり、彼のいる前で彼についての....
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
で県知事に告げ訴うるところあり。知事はその意を諒とし、同林伐採を止めんとせしも、属僚輩かくては県庁の威厳を損ずべしとて、その一部分ことに一方杉に近き樹林を伐らし....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
。その時、百人番で三十分も待たせられたあとで、使節は老中の前に呼び出され、老中は属僚に言い付けて例によって一場の訓示を朗読させた。訓示は主として彼らがシナ人や琉....
柿の種」より 著者:寺田寅彦
報告をするのを聞いていたとき、ふと前述の講演のタイプを想い出した。 長官はその属僚の調べ上げてこしらえた報告書を自分のものにして報告しなければならない。それで....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
恰も封建時代の地頭が水呑百姓に対する待遇である。是れ併し乍ら政府が無鉄砲なのでも属僚が没分暁なのでも何でもなくして、社会が文人の権威を認めないからである。坪内君....
「手首」の問題」より 著者:寺田寅彦
い人の話だというのを伝聞したことがある。それによると学校を卒業して役所へはいって属僚になってもあまり一生懸命にまじめに仕事をするとかえっていけない、そうかと言っ....
連環記」より 著者:幸田露伴
堪えられぬ。公事まさにはじまらんとして、保胤が未だ出て来ないでは仕方が無いから、属僚は遅い遅いと待ち兼ねて迎え求めに出て来た。此体を見出しては、互に呆れて変な顔....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
六〕 大伴家持 天平宝字三年春正月一日、因幡国庁に於て、国司の大伴家持が国府の属僚郡司等に饗した時の歌で、家持は二年六月に因幡守に任ぜられた。「新しき」はアラ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
な。それに、天草の乱のときの原城攻撃の態度、ぬけがけ手柄をしようとする、その他、属僚的機敏さはあっても、井伊や北條その他の気骨、大義、骨格を欠いています。人間の....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
躍出来たのである。が、富貴顕栄を見る土芥に等しく、旧外国語学校廃止後は官報局の一属僚を甘んじて世の栄達を冷笑していた。市川文吉は多少の資産があったからでもあろう....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
終局の運命を待っているのだった。エセックスはこの商船隊を拿捕することを命じたが、属僚たちの間で事は延び延びになっていた。そして不幸な公爵は、この間に乗じてなすべ....