履歴書[語句情報] »
履歴書
「履歴書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
履歴書の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
の早い藤田大佐はたちまち保吉の先まわりをした。
「弔辞を作られる参考には、後ほど
履歴書《りれきしょ》をおとどけしましょう。」
「しかしどう云う人だったでしょう?....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
はいると、飛びついて就職案内欄を見た。質札を売りに来る客と応待する合間を盗んで、
履歴書を書いた。楷書の字が拙かったので、一通書くのに十枚も反古が出来た。十通ばか....
「党生活者」より 著者:小林多喜二
百人もの臨時工を募集した。私や須山や伊藤(女の同志)などはその時|他人《ひと》の
履歴書を持って入り込んだのである。二百人の本《ほん》工のところへ六百人もの臨時工....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
の宣告を受け、上告中に脱獄して、爾して私の救いを受け、一年と経ぬうちに、然る可き
履歴書を作って、直ぐに其の同じ牢屋の監獄医に採用せられた人も有るのです」
是、....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
独特の云いわけがあるのだ。私は、父母に内緒で新聞広告を切抜き就職口を探して来た。
履歴書をかいて、ある羅紗問屋に面会にゆき給仕になった。もう、父母は唖然としたまま....
「雨」より 著者:織田作之助
したつもりでいたのだ。 豹一は毎朝新聞がはいると、飛びついて就職案内欄を見た。
履歴書を十通ばかり書いたが、面会の通知の来たのは一つだけで、それは江戸堀にある三....
「てのひら自伝」より 著者:坂口安吾
というようになるけれども、やっぱり人のふったサイコロがつきまとっているので、私は
履歴書みたいな略歴はサイコロをふる悪霊の奴に冷やかされているみたいでシャクだから....
「精神病覚え書」より 著者:坂口安吾
三十分も喋らずにいて、どうしても喋る言葉が浮かびません、と悄然と帰って行く青年。
履歴書や身分証明書のような色々の物を取り揃えてやって来て就職を頼み、紹介状を書い....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
、その左右に腰かけているのが、まったく同類の青二才なのである。 青二才の一人が
履歴書をとりあげて目を通しながら、 「ハハアン。××学校の歴史の先生かア。じゃア....
「巷談師」より 著者:坂口安吾
くむようなのが舞いこんでくるのであった。 二葉の写真(自分の姿を撮したもの)と
履歴書を同封してきた老人があった。英国に留学し、二三会社の社長をつとめ、公務で何....
「光は影を」より 著者:岸田国士
間を扱うコツだな、必要なのは。いずれ、形式だけでも重役会議にかけにやならんから、
履歴書を書いとけ」 父のこんなに上機嫌な顔を、ちかごろ彼はみたことがなかつた。....
「天衣無縫」より 著者:織田作之助
出だということも社長のお眼鏡に適ったらしいんだが、なに、奴さん大学は中途退学で、
履歴書をごまかして書いたんですよ。いまじゃ社長の女婿だというんで、工場長というの....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
終にデッサンたるを免がれない。勿論二葉亭の文学や事業を批評したのではなく、いわば
履歴書に註釈加えたに過ぎないので、平板なる記実にもし幾分たりとも故人の人物を想到....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
行、信心これなり。この三点は、教正の方にてその従来経歴ある学校の卒業証、勤惰表、
履歴書、その他臨時の試験等によりて審定して、その可なるものはまず試補に命じ、つぎ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
たのだが、これが私たちが名づけた三盛舎の工場というわけである。私は二十九歳、この
履歴書の最初で書いたように、稲荷おろしの「紙の仕事は立板に水じゃ」のことばもあっ....