山の鼻[語句情報] » 山の鼻

「山の鼻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

山の鼻の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
坑夫」より 著者:夏目漱石
、今までは影のように映ってたものが、影さえ見せなくなる。そうかと思うと、雲の方で山の鼻面《はなづら》を通り越して動いて行く。しきりに白いものが、捲《ま》き返して....
満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
働いて四十五サンチ掘ったのが一番の手柄であったそうだ。 余は余の立っている高い山の鼻と、遠くの先にある白いものとを見較《みくら》べて、その中間に横《よこた》わ....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
の言語文章、絵画彫刻なぞいうもの、又は外国語等にも亘って調べましたならば、随分沢山の鼻の表現が現われて来るであろうと想像されます。しかし以上述べましただけでも「....
鉄路」より 著者:蘭郁二郎
三度ぱちぱちさせ、改めて、前方に注意を払った。 行く手には、岬のように出張った山の鼻が、真黒い衝立となって立ち閉がり、その仰向いて望む凸凹な山の脊には、たった....
二つの松川」より 著者:細井吉造
お茶代がわりにその女房のしわ目の多い掌に進呈したのである。親父ははち巻きをとって山の鼻一つまがる所まで送ってくれた。トロリー道は山腹をほとんど勾配もなく進んでい....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
を投げたぞっ。――お通さアん!」 城太郎の声だった。 渓流を渡って、向う側の山の鼻に城太郎は立っていた。そこから男滝の滝つぼをのぞいていたものらしく、突然、....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
り過ぎ、丸木橋で東又を渡ってオノマに出た。此処は毛勝続きの大明神から西北に延びた山の鼻が叩き潰されたようにガックリ平たくなって、大きな花崗片麻岩がここ其処に突立....
黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
なって、如何にも無能らしく唯黙々と随伴するのであった。 一度、仕合谷の南を限る山の鼻を踰える際、崖を下って汀を辿れば三時間も近廻りとなるというので、私は下ろう....