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山下
「山下〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
山下の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑問の金塊」より 著者:海野十三
を採り、フラリと外へ出た直後のことだった。それから橋を渡り、暗い公園を脱け、この
山下町に入りこんで来ても、この執念深い尾行者たちは一向退散の模様がないのである。....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
電話の声は、痣蟹の気球が発見されたが、屍体の見当らないこと、それから夕暮に箱根の
山下である湯元附近の河原で痣蟹らしい男が水を飲んでいるのを見かけた者のあること、....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
いう幕だ、な。」 「それが、さ、君忘れもせぬ明治三十七年八月の二十日、僕等は鳳凰
山下を出発し、旅順要塞背面攻撃の一隊として、盤龍山、東鷄冠山の中間にあるピー砲台....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
よさというものは、拝んで閉じた目も凜として……白さは白粉以上なんです。――前刻も
山下のお寺の観世音の前で……お誓さん――女持の薄紫の扇を視ました。ああ、ここへお....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
って、きおいで左右へ捌いた形は、空を飛んで翔けるがごとし。不忍池を左に、三枚橋、
山下、入谷を一のしに、土手へ飛んだ。……当時の事の趣も、ほうけた鼓草のように、散....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
この刹那、彼の思想はさながら旋風のように脳裏を一廻りした。四年|前に彼は一度
山下で狼に出遇った。狼は附かず離れず跟いて来て彼の肉を食おうと思った。彼はその時....
「暗号数字」より 著者:海野十三
けていたらしい。飛行機なんか、もうとっくの昔に乗りおくれてしまっている。 「おい
山下君。ど、どこかへ逃げちゃったよ」 彼は、自分にも記憶のない人の名をよんだり....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
す 霊珠を弾了して宿冤を報ず 幾幅の羅裙都て蝶に化す 一牀|繍被籠鴛を尚ふ 庚申
山下無情の土 佳人未死の魂を埋却す 犬江親兵衛 多年剣を学んで霊場に在....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
すためです。言語、容体、虫が好かなくって大嫌い。もっともそれでなくっても、上野の
山下かけて車坂を過ぐる時※ば、三島神社を右へ曲るのが、赤蜻蛉と斉しく本能の天使の....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
お夏は人形町通の裏町から出て、その日、日本橋で鉄道馬車に乗って上野で下りたが、
山下、坂本通は人足繁く、日蔭はなし、停車場居廻の車夫の目も煩いので、根岸へ行くの....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
になった。 「じゃ、お内のお嬢さんは柳屋さんというんですね、屋号ですね、お門札の
山下お賤さんというのが、では御本名で。」 「いいえさ、そりゃ私の名だあね。」 「....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
ら。…… 筆者は足早に立退いた。 出抜けると丘が向うに、くっきりと樹が黒い。
山下町はこの辺らしい。震災に焼けはしなかった土地と思うが、往来もあわただしく、落....
「西航日録」より 著者:井上円了
のような仏の教えが起ころうとしている。さらに泥巴に趣いて古写本を探求し、ヒマラヤ
山下よりする仏教は新しい展開をするであろう。) 今夕、この本邦をさること海外数....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
を知らず。遠近の諸山は残雪をとどめ、あたかも春時わが信越間の諸山を望むがごとし。
山下渓間には細草灌木あるも、絶えて田圃なし。午後に至り、海峡の狭くして川のごとき....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
た資料を勉強し、更にドイツにいた原田軍医少将(当時少佐)、オーストリア駐在武官の
山下中将をもわずらわして不足の資料を収集した。昭和元年から二年への冬休みは、安房....