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「山体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

山体の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高山の雪」より 著者:小島烏水
るに過ぎないからではなかろうか。 雪が氷河になると、その山側を擦り下りる圧力で山体を銷磨《しょうま》して行く。欧洲アルプスの山岳の概して三角形をしているのは、....
日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
たような、むくむくと鱗形をした硫煙が、火孔から天に冲《ちゅう》したかとおもうと、山体は渋面をつくって、むせッぽい鼠色に変化した、スケッチをしていた人は、この瞬間....
雪中富士登山記」より 著者:小島烏水
きには、それも拭うように晴れて、北風が起り初めた、鳶が一羽、虚空に丸く輪を描いて山体の半分を悠揚と匝《め》ぐって、黒い点となって、遥かに消え失せた。 頂上を仰....
谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
ような強い光線を投げつける。 「押し出し」は上へ行くほど、石が大きくなって来る、山体の欠片が、岩壁の破れた傷口から、新しく削り取られては、前後左右に無秩序に転が....
不尽の高根」より 著者:小島烏水
を築き上げたとき、草も、木も、人も、室も、この中へと融合同化してしまう。そして、山体の完備を欠損するかの如くに見える放射状の側火山も、同心円の御中道も、輻射状の....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
した。何だろう、雪崩れだろうかと話し合っている胸先に、不図厭な考えが浮んで来た、山体を破壊し併せて人間の性情を破壊する詛わしいダイナマイトの響。 櫓は切り倒さ....