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「山姥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

山姥の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
三日で盆休みが来るという七月九日の午すぎに、歌女代はとうとう精も根も尽きはてて、山姥を踊りながら舞台の上にがっくり倒れた。邪慳な養母にさいなまれつづけて、若い美....
星女郎」より 著者:泉鏡花
今から冬の用意をした、雪の山家と頷かれて、見るからに佗しい戸の、その蜘蛛の巣は、山姥の髪のみだれなり。 一軒二軒……三軒目の、同じような茗荷の垣の前を通ると、....
凧の話」より 著者:淡島寒月
また普通の凧の絵は、達磨、月浪、童子格子、日の出に鶴、雲龍、玉取龍、鯉の滝上り、山姥に金太郎、或いは『三国志』や『水滸伝』の人物などのものがある。また字を書いた....
物のいわれ」より 著者:楠山正雄
っかりしめて、みんなでおとなしくうちの中に入っておいでなさい。ひょっとすると悪い山姥が、おかあさんの姿に化けて、お前たちをだましに来ないものでもないから、よく気....
絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
だけで判ずるとすれば、さしずめお筆を形容するものに、猩々が芝居絵の岩藤。それとも山姥とでも云うのなら、まずその辺が、せいぜい関の山であろうか。けれども、その顔を....
山姥の話」より 著者:楠山正雄
山姥と馬子 一 冬の寒い日でした。馬子の馬吉が、町から大根をたく....
大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
を引きそうて弥生山…… その翌日の午後であったが、小堀義哉は裏座敷で、清元の『山姥』をさらっていた。 と、襖がつつましく開いて、小間使いのお花が顔を出した。....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
の紋が御見識だ。何と見えます――俳優ともつかず、遊芸の師匠ともつかず、早い話が、山姥の男妾の神ぬしの化けたのだ。……間が離れて向う斜めに、しかも反っていたのを、....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
高時」「曾我の討入」「伊勢三郎」「寺子屋」「忠信道行」「義経吉野落」「土蜘蛛」「山姥」「あやつり三番叟」「六歌仙」「元禄踊」「靫猿」などを差替えて上演したのであ....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
い主人は又叱られた。 ここで鳥渡其の※と云うらしいが、能くは判らぬ。まだ其他に山姥といい、山女郎と云う者もある。これは恐く彼等の女性であろう。 兎に角に彼等....
「ケット」と「マット」」より 著者:喜田貞吉
。 さらにこれより西方、西頸城郡市振の山中に上路という部落がある。古くここには山姥に関する伝説が語られ、謡曲山姥の中にも織り込まれて有名な所であるが、里人は今....
周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
郡視学たる西原君は郡長に代り奉幣使として当神社祭典の際に参向した。当山にはかねて山姥の穴として知られた四つの穴がある。西原奉幣使は登山の為にこの穴を実見し、その....
炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
のの様に思われて来る。その中にも最も時勢に後れたものは、遂に落伍者となって山男・山姥などと呼ばれ、妖怪変化にも近いものの如くに解せられ、時に鬼として呼ばれる様に....
人身御供と人柱」より 著者:喜田貞吉
る場合において、これを人間以外の鬼神ででもあるかの如く語り伝えられる場合がある。山姥、山男、或いは天狗というが如きは、それが伝説化されたものにほかならぬ。景行天....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
人・漁夫などの如き者は、往々にして取り残された仲間となりました。後世に山男とか、山姥とかいう名で、化物ででもあるかの如く思われたり、山番とか云って、非人視されて....