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「山寨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

山寨の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
、大宅太郎光国《おおやのたろうみつくに》の恋女房が、滝夜叉姫《たきやしゃひめ》の山寨《さんさい》に捕えられて、小賊《しょうぞく》どもの手に松葉燻《まつばいぶし》....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
遠い昔だ。お前らまだ、親爺さんの睾丸の中に這入っとった時分だよ。」 ある時は、山寨の馬賊の仲間に這入り、ある時は、奉直戦争に加わり、又、ある時はハルピンの郊外....
若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
とする麓。納忽《ナク》の断崖と称する要害の地に築かれたる札荅蘭《ジャダラン》族の山寨《さんさい》。石を積みて、絶壁の上に張り出したる物見台。下手、一段高き石畳の....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
はいえ未だ山には雪が残っているのを見て泣き、山賊たちをひどく手こずらせて、古巣の山寨にたどり着いた頃には、眼を泣きはらして猿の顔のようになり、手下の山賊たちは興....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
い、そうしてこの本館も、御殿も、彼等暴民共の一炬《いっきょ》に附されるか、或いは山寨《さんさい》の用に住み荒されることは火を見るように明らかである。 留守師団....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
九 不破の関守氏ならば、米友も旧識どころではない、つい近ごろまで、胆吹の山寨《さんさい》で同じ釜の飯を食っていた宰領なのですから、なあんだ、それならそれ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、多くの手下をつれて胆吹山に籠《こも》っていたが、この心中の二人も、その胆吹山の山寨《さんさい》に居候をしていたのだそうです。そういう縁故から出向いて来て、あの....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
すよ。電燈とめられちゃッたんだそうです。梅田通りの一流の土地なんですがね。まるで山寨ですね」 そこは某新聞記者の溜り場の一ツらしい。記者連がゴロゴロ酔いただれ....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
日本の盛り場には山賊が多すぎるよ。愚連隊のアンチャン。そのまた上のボス。それから山寨をかまえて酒をうる商法。 私のように自業自得を心得、承知で愚をくり返す人間....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
もこういって立ち止まった。 自分で藤次と名乗っているし、物腰から見ても、これが山寨に住む賊の頭目であろう。 呼び返されて子分か分らぬが、もう一名の賊は、それ....
三国志」より 著者:吉川英治
、金もだいぶ持っているらしいし、百輛の車に、家財を積んでいる。こいつを横奪りして山寨へ立て籠るんだ」 こんな悪謀がささやかれているとは知らず、曹嵩は、肥えた愛....
三国志」より 著者:吉川英治
、急激にその軍容を膨脹させました。ご覧なさい、第六軍の将たる韓暹は、以前、陝西の山寨にいた追剥の頭目ではありませんか。また、第七軍を率いている楊奉は、叛賊|李※....
三国志」より 著者:吉川英治
と、劫掠して山中へ引き連れてきたわけです」 「なに。――では二夫人の御車は汝らの山寨へ持ち運ばれて行ったのか」 すぐにも、そこへと、関羽が気色ばむのを止めて、....
三国志」より 著者:吉川英治
た。 孟獲は、舟の中から、二度ほど振り向いたが、対岸に着くや否や、豹のように、山寨へ駈け登って行った。 孟獲は山城に帰ると、諸洞の蛮将を呼び集めて、 「きょ....