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「山林〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

山林の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
樗牛の事」より 著者:芥川竜之介
あの通り白い大理石で、「吾人は須《すべから》く現代を超越せざるべからず」が、「高山林次郎《たかやまりんじろう》」という名といっしょに、あざやかな鑿《のみ》の痕《....
デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
鬱蒼《うっそう》たる樅の林を見るにいたりました。一八六〇年においてはユトランドの山林はわずかに十五万七千エーカーに過ぎませんでしたが、四十七年後の一九〇七年にい....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
じ》が未だ達者な時分、隣村の親戚から頼まれて余儀なく買ったのだそうで、畑が八反と山林が二町ほどここにあるのである。この辺一体に高台は皆山林でその間の柵が畑になっ....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
る。凡ての報償は私の中にある。 例えばここに或る田園がある。その中には田疇と、山林と、道路と、家屋とが散在して、人々は各※その或る部分を私有し、田園の整理と平....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
し気が咎めてか、浮かない顔をして、わが家の門をくぐったのである。 家の人たちは山林の下刈りにいったとかで、母が一人大きな家に留守居していた。日あたりのよい奥の....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
であろうか。 詳しく云うと七日の午後になって、痣蟹の乗って逃げた気球が、箱根の山林中に落ちているのが発見された。しかし変なことに、その気球は枯れ葉の下から発見....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、人の如くに歩み、且つ善く走る。土地の者はそれを※猿とも呼んでいる。 かれらは山林の茂みに潜んでいて、往来の婦女を奪うのである。美女は殊に目指される。それを防....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
い入って、其のドン底に潜むの悲痛を描いて以て教えなければならぬ。今日以後の文人は山林に隠棲して風月に吟誦するような超世間的態度で芝居やカフェーにのみ立籠っていて....
空襲下の日本」より 著者:海野十三
空軍が東京を発見する難易が定まる。真暗になっていると、その上を通っても、畠地だか山林だか市街だかわからないのである。 新宿の大通りには、刻々に群衆が増して行っ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ている、ごくごく淋しい深山で、そして不思議に山彦のよく響く処でございました。漸く山林地帯を出抜けると、そこは最う山の頂辺で、芝草が一|面に生えて居り、相当に見晴....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
た。 大勢は庵の前に拝して、その願意を申し述べると、道人は頭をふって、わたしは山林の隠士で、今をも知れない老人である。そんな怪異を鎮めるような奇術を知ろうはず....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
みながら、関井さんはけさも山住居の話をはじめました。この小林区署には、ほかにまだ山林属が一人、技師が一人、主事が八人とかいるそうですが、二人は暑中休暇で半月ばか....
」より 著者:犬田卯
などは、いずれもコソ泥の現場――夜の白々明けに田圃の刈稲を失敬しているところや、山林の立木を無断伐採しているところなどを、沼へ鴨打ちに出かける瘤のために発見され....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
宅雄二郎、井上円了、有賀長雄、大西|祝《はじめ》、清沢満之《きよさわまんし》、高山林次郎などという人々も哲学思想の興隆には少なからざる関係があったのである。その....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
うかするとヘルメット帽などを頂き、繻子の大洋傘をついて山野を渡る。土木の小官吏、山林見廻りの役人か、何省お傭の技師という風采で、お役人あつかいには苦笑するまでも....