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山河
「山河〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
山河の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「貉」より 著者:芥川竜之介
、その時|朧《おぼろ》げに見えたからであろう。……
この話は、たちまち幾百里の
山河《さんが》を隔てた、京畿《けいき》の地まで喧伝《けんでん》された。それから山....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
ら、人間くさい涙が、胸の底からこみあげてくるというわけだね」 「ふふん、国破れて
山河あり、城春にして草木深しというわけだ。だが、そんなことをいつまでも胸の中にお....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
期、十七|歳から三十三|歳までを三浦半島で暮らし、四百|年前彼女の守護霊が親める
山河に自分も親しんだのでありました。これは単なる偶然か、それとも幽冥の世界からの....
「秋の筑波山」より 著者:大町桂月
翠を天半に仰ぐ。風光の美、既に人をして去る能はざらしむるに、忠魂長く留まれる処、
山河更に威霊を添ふるを覚ゆ。茫々五百年、恩讐|両つながら存せず。苦節ひとり万古に....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
南面孤を称す是れ盗魁 匹として蜃気楼堂を吐くが如し 百年の艸木腥丘を余す 数里の
山河|劫灰に付す 敗卒庭に聚まる真に幻矣 精兵|竇を潜る亦奇なる哉 誰か知らん一....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
とそうおっしゃって下さいましな、またお客様で御邪魔だと悪うございます。) (何、
山河内様のお姫様で、同じお弟子なんでありますから構いません、いらっしゃい。)とい....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
に、社会に階級を設くるために、弟子のお夏さんに、ねえ竹永さん。…… 合弟子の、
山河内という華族の娘の背を、団扇で煽がせた。婦人じゃ不可ない! その鬱憤を、なり....
「妖怪学」より 著者:井上円了
の事物を観察して、病念、鬱患を解散するの良法にして、例えば、旅行もしくは遊歩して
山河の風景を観察して、病念を散ずるの類これなり。今日、世間に伝うるところの療法中....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
明渡しとなって、時事日に非なりの感に堪えないで腕を扼しているだろうが、依然信州の
山河に盤踞して嵎を負うの虎の如くに恐れられておる。渠は実に当世に珍らしい三国志的....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
がごとくにして動き、決して急速なるにあらず。この泰然として動かず悠然として流るる
山河の形勢は、すなわち米人今日の気風を養成し、その文明の進歩は徐々緩々として決し....
「西航日録」より 著者:井上円了
感慨にたえず。よって、また詩をもって懐を述ぶ。 一夕枕頭思万端、苦眠不是客身単、
山河所過皆亡国、志士何勝唇歯寒。 (今夜のまくらもとにあらゆることどもの思いがお....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
てわが行を送る。たちまちにして暮雲雨をはらし、鎮西の諸山煙裏に埋没し、また本邦の
山河を望むを得ず。 崎陽三十六湾湾、看過風光瞬息間、更上望、暮雲忽鎖鎮西山。 (....
「県歌 信濃の国」より 著者:浅井洌
夢にも越る汽車の道 みち一筋に学びなば 昔の人にや劣るべき 古来
山河の秀でたる 国は偉人のある習い....
「古事記」より 著者:太安万侶
した。 それからはいつておいでになつて、悉く惡い蝦夷《えぞ》どもを平らげ、また
山河の惡い神たちを平定して、還つてお上りになる時に、足柄《あしがら》の坂本に到つ....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
駅の引込線をとどめた、三尺に足りない草土手である。僕は実際この草土手に「国亡びて
山河あり」という詠嘆を感じずにはいられなかった。しかしこの小さい草土手にこういう....