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山流
「山流〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
山流の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
に言った。 「甲府勝手とは何でありんすえ」 「遠い甲州へ追いやられるのだ。つまり
山流しの格だ」 もうどうしても手に負えないと見ると、支配頭から甲府勝手というの....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
引き払って甲府勤番ということになりました。仕様のない道楽者であるために、いわゆる
山流しで甲州へ追いやられたんです。就いては自分の屋敷を他人に譲り、そのほかの家財....
「地図をながめて」より 著者:寺田寅彦
をなめた文化の貢献者がどこのだれかということは測量部員以外だれも知らない。 登
山流行時代の今日スポーツの立場から嶮岨をきわめ、未到の地を探り得てジャーナリズム....
「泣虫小僧」より 著者:林芙美子
って一人で戸外へ出て行った。 九 ――この車庫二階尺八教習所・都
山流水上隆山――一台も自動車の這入っていないガレージの横に、ペンキ塗りのこんな看....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
で言う。 「飛んだ事をおっしゃりませ、田舎でも、これでも、長年年期を入れました杉
山流のものでござります。鳩尾に鍼をお打たせになりましても、決して間違いのあるよう....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
たものである。 今ではアンマの型もくずれたが、昔のアンマは主としてメクラで、杉
山流と云った。目明きアンマもいたが、これを吉田流と云い、埼玉の者に限って弟子入り....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
。「肝腎のいい訳をしねえじゃあねえか」 「待て待て」と徳次郎は叱るように。 「宝
山流の振り杖から、私が考案致しました。捕り方の一手でございますよ」 「あれにはお....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
った。彼の流儀は神陰流ではあったが、事実は流儀から外れていた。むりに名付けると秋
山流であった。「飛込一刀」といわれたところの、玄妙な一手を工夫して、ほとんどこれ....
「魔都」より 著者:久生十蘭
の尼さんのところへ蟹行本《かいこうぼん》を抱えて行く。愛人はさる大学の先生で、藤
山流の名取。通訳かたがた師匠に喰っついてフランスへ行き、あちらの踊りも充分見て来....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
いて、これならよもや判りっこはねえだろうと、素人《しろうと》でも打てるように、杉
山流《すぎやまりゅう》の管鍼《くだばり》を買い、自分の膝を稽古台にして、朝から晩....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
でつけているのだ。御免安兵衛は、この二つの人影へ、焼けつくような視線をすえて、陶
山流でいう忍びの歩行稲妻踏み、すなわち、路の端から端へと横走りながら、しばしとま....
「起ち上る大阪」より 著者:織田作之助
たと、田村さんの令嬢で、二十一歳の若さでありながら、二代目志賀山勢鶴を名乗る志賀
山流舞の名取である尚子さんは、私に語った。因みに大阪で志賀
山流の名取は尚子さん唯....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
洲といって、葦だか葭だかの茂った傍を通ります。そろそろ向岸近くなりますと、芥が沢
山流れて来ます。岸に著いて船頭が船を杭に繋ぐのを待って、桟橋めいたものを伝わって....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
の神隠しを話すのが習慣と見える。…… ――親仁様がそう云いましてね。おんなじ杉
山流だかどうだか知らないが、昨夜の旅籠で夜が更けて、とにかく、そんな按摩の話した....
「初夢」より 著者:正岡子規
に着く。)「こんなに揃って雑煮を食うのは何年振りですかなア、実に愉快だ、ハハー松
山流白味噌汁の雑煮ですな。旨《うま》い、実に旨い、雑煮がこんなに旨かったことは今....