山牛蒡[語句情報] » 山牛蒡

「山牛蒡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

山牛蒡の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
なことから、この辺の百姓が苦むという種々な雑草の話が出た。水沢瀉、えご、夜這蔓、山牛蒡、つる草、蓬、蛇苺、あけびの蔓、がくもんじ(天王草)その他田の草取る時の邪....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
も長六尺はある蕗や、三尺も伸びた蓬、自然生の松葉独活、馬の尾について殖えると云う山牛蒡、反魂香と云う七つ葉なぞが茂って居る川沿いの径を通って、斗満橋の袂に出た。....
清貧の書」より 著者:林芙美子
ない住家に満足している事が淋しかった。 台所の流しの下には、根笹《ねざさ》や、山牛蒡《やまごぼう》のような蔓草《つるくさ》がはびこっていて、敷居《しきい》の根....
白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
昨夕の残飯に、味噌をブチ込んで「おじや」を拵えて啜る、昼飯の結飯は、焚火にあてて山牛蒡の濶葉で包む、晃平の言うところによると、西山の村では、この牛蒡の葉を、餅や....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
、小屋の戸の隙間を覗く。) 蟹五郎。朱顔、蓬なる赤毛頭、緋の衣したる山伏の扮装。山牛蒡の葉にて捲いたる煙草を、シャと横銜えに、ぱっぱっと煙を噴きながら、両腕を頭....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
もかもなくなってしまって、ある小説家の書いたもので見ましたように、『ただ墓の上に山牛蒡《やまごぼう》が生えるばかり』であったら、まあどうでございましょう。それは....
葛飾土産」より 著者:永井荷風
繁り放題に繁っていて、その中にはわたくしのかつて見たことのない雑草も少くはない。山牛蒡《やまごぼう》の葉と茎とその実との霜に染められた臙脂《えんじ》の色のうつく....
憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
らぬものである事は明らかであるが、ともかく陰陽師や神子などの徒とともに、かつて「山牛蒡」もしくは「山野御房」と呼ばれた一種の人民が、所々に存在していたことは疑い....