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山王
「山王〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
山王の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「老年」より 著者:芥川竜之介
と、素人《しろうと》の旦那衆《だんなしゅ》が七八人、その中の三人は、三座の芝居や
山王様の御上覧祭を知っている連中なので、この人たちの間では深川の鳥羽屋の寮であっ....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
《きみょうちょうらい》熊野三所《くまのさんしょ》の権現《ごんげん》、分けては日吉
山王《ひよしさんおう》、王子《おうじ》の眷属《けんぞく》、総じては上《かみ》は梵....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、わたしも半七老人に化かされたらしい。帰るときに老人は云った。 「御安心なさい。
山王下《さんのうした》に狐は出ませんから……」 思えばそれも三十余年の昔である....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
けをして心当りを探索することとなった。奥様は日頃信仰する市ヶ谷八幡と氏神の永田町
山王へ代参を立てられた。女中のある者は名高い売卜者《うらない》のところへ走った。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に時を費したので、暗い寂しい溜池のふちを通るのが薄気味が悪かった。今日と違って、
山王山の麓をめぐる大きい溜池には河獺が棲むという噂もあった。幽霊の娘と道連れにな....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
法に入ると、叡山の坊さんは、ねじり鉢巻で山を降りて来て三井寺を焼打ちにし、遂には
山王様のお神輿をかついで都に乱入するまでになりました。説教すべき坊さんが拳骨を振....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
のお宮は、)と聞いて、お参詣なさいました。贄川街道よりの丘の上にございます。――
山王様のお社で、むかし人身|御供があがったなどと申し伝えてございます。森々と、も....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
五六十、夕焼がそこいらを胡乱つくように……皆猿だ。 丘の隅にゃ、荒れたが、それ
山王の社がある。時々山奥から猿が出て来るという処だから、その数の多いにはぎょっと....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
ていた。 「妙なところを散歩に註文するのね。それではいいわ。榎木町で」 赤坂|
山王下の寛濶な賑やかさでもなく、六本木|葵町間の引締った賑やかさでもなく、この両....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
東京でいちじるしく廃れたものは祭礼である。江戸以来の三大祭りといえば、麹町の
山王、神田の明神、深川の八幡として、ほとんど日本国じゅうに知られていたのであるが....
「河童小僧」より 著者:岡本綺堂
聊か前の内藤家に関係があるから、併せてここにお噺し申そう、慶応三年の春も暮れて、
山王山の桜も散尽くした頃の事で、彼の溜池の畔に夜な夜な怪しい影がボンヤリと現われ....
「鴛鴦鏡」より 著者:岡本綺堂
出されると困りますね。」と、野童は言った。 去年の冬も乞食の焚火のために、村の
山王の祠を焼かれたことがあるので、私は一応見とどける必要があると思って、野童と一....
「蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
ので、どこのお祭りもみな質素に済ませることになりまして、六月のお祭り月にも麹町の
山王さまは延期、赤坂の氷川さまもお神輿が渡っただけで、山車も踊り屋台も見合せ、わ....
「迷信解」より 著者:井上円了
ことにつきては『草茅危言』に論じてあるから、ここにその一部分を抜粋するに、「江州
山王の祭りは神事に妄説を設けて、神輿は人の血を見ざれば渡らずとて、見物人に喧嘩を....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ねて日本の国防につき、できるだけのことを承りたいとのことであったので遂に承諾し、
山王ホテルの星野氏の室で会見した。先方は星野氏の他に賀屋、石渡、青木の三氏がおら....