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山稜
「山稜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
山稜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高山の雪」より 著者:小島烏水
って見ると雪田の美しさは、また別物である、柔かく彎曲する雪田の表面は、刃のような
山稜から、暗い深い谷に折れ、窪地に落ちこんでは、軟らかい白毛の動物の背中のように....
「雪の白峰」より 著者:小島烏水
は、登って見て解ったのであるが、全山裸出の懸崖と、絶壁とより成り、その上に一髪の
山稜が北へと走っているので、焼刃の乱れたように、白くギラギラと輝いている、更に北....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
、余分の食糧を小屋に置いて出発し、赤石山蚕玉大神を祭った剣ヶ峰へ取付き、大きな東
山稜を持った小赤石を乗越して海抜三一二〇メートル一の赤石絶頂へ午後十二時四十分に....
「槍ヶ岳第三回登山」より 著者:小島烏水
小舎がある、ここにもまさかのときには、二人位は寝られそうだ。 槍ヶ岳から下った
山稜伝いの、横尾根の外から、穂高山が手に取るように、肩幅の闊い輪廓を見せる、嘉門....
「登山の朝」より 著者:辻村伊助
た近藤君をたたき起こして、隣の室に出ると、上からガイドの連中が降りて来た。外は、
山稜にたち切られた空に星が冷たくまたたいて、風はないが非常に寒い。入口の水たまり....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
残雪があるから、溶かして水を獲ることが出来る、時間は猶早いが、これからまた峻しい
山稜つづきで、適当な野営地が見つからぬかも知れないから、今夜はここで寝ることにし....
「谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
沢に下り、石小舎に一泊。 二十二日 石小舎を出発して、涸沢岳(北穂高岳)に登り、
山稜を北行して、東穂高岳、南岳を経て、小槍ヶ岳(中の岳)、槍の大喰岳を経て、槍ヶ....
「瀞」より 著者:佐藤垢石
か。 海雀の群れが、波間に隠見する。かもめが舞う。岬の突端を彩る深緑の樹林は、
山稜を伝って次第に高く行くにつれ、果ては黒く山の地肌を染めて、最後には峰の雲に溶....
「平ヶ岳登攀記」より 著者:高頭仁兵衛
※画的の大観が現出して来た、ここはもう平ヶ岳の一頂であって越後と上野を限っている
山稜である、小池の傍に野営した。 翌十八日の五時に日輪が出た、六時十分に絶頂を....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
く、見渡す限り、※たる岩石、晴天には槍がよく見えるから、方向を誤る気支いはない。
山稜は概して右側にかぶり、信州方面には絶峭が多い、二、三の場所を除けば、常に左側....
「釜沢行」より 著者:木暮理太郎
のは、この落葉松林に惹き寄せられた為であるというてよい。曾て国師甲武信二山の間の
山稜を縦走した際、東俣ノ頭(東梓山)の東北に在る岩峰(両門岩)の上に休んで、ふと....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
。 至仏山の左には小高(小笠)大高(大笠)の二山が大海のうねりのような緩やかな
山稜の上に、赭色の岩峰をぽつんと立てる。其うねりの低まったのが一度隆起して西山と....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
日。午前六時四十五分、釜谷山腹の露営地出発。七時四十分、釜谷山頂上。八時、出発。
山稜を北に伝い一峰を踰えて、九時、毛勝山頂上着。五十分休憩。十時五十分、再び釜谷....
「黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
続きの山が残雪斑々たる姿を見せたのである。 対岸の百貫山と名劒山を連ねた急峻な
山稜を絶えず頭上に仰いで、横合から不意に落ち来る幾つかの支谷を越えた。独活谷、小....
「八ヶ峰の断裂 」より 著者:木暮理太郎
八ヶ峰というのは、鹿島槍ヶ岳と五竜岳との間にある
山稜の一大断裂に名付けられた称呼であって、峰とは呼ばれているが実は隆起した地点で....