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山積み
「山積み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
山積みの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
あった天花粉の箱を覆してしまった。愕いた裸女は起き上がって電灯をつけた。天花粉の
山積みせるところに私が蒼ざめて立っていたのだ。二人が白い粉の始末を夜の三時つけて....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
ツブツ云った。 コック部屋の隅には、粗末に食い散らされた空の蟹罐詰やビール瓶が
山積みに積まさっていた。朝になると、それを運んで歩いたボーイ自身でさえ、よくこん....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
のんでゐると、却つて、いけない。坐つてゐると、いけないのだ。ふと、あのズッシリと
山積みの充実した量感を思ひだす。すると急に、その量感になぐられたやうにパンクして....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
るところを実地に調査して帰って見ると、彼の下宿に黄白《こうはく》を詰めた菓子箱が
山積みしていた。 流石の彼もその早いのに仰天したが、ここぞ一生の思い出というの....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
所の廉売会で手に入れた安物である。その上にエックス線写真やらノートやら原稿紙やら
山積みしている。室の反対側にミシンがある。縫いかけのワイシャツの片そでがぶら下が....
「独身」より 著者:森鴎外
した。 「実は今朝|托鉢に出ますと、竪町の小さい古本屋に、大智度論の立派な本が一
山積み畳ねてあるのが、目に留まったのですな。どうもこんな本が端本になっているのは....