山脚[語句情報] »
山脚
「山脚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
山脚の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「荒雄川のほとり」より 著者:佐左木俊郎
の時分、そんな歌を歌った。 併し、私の生まれた部落は、北方の丘陵に近く、南方の
山脚を洗う荒雄の水音を、微《かす》かに聞く地点なのである。 南方の丘陵が武将の....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
仕事にかかった。 やがて行く手の波の上にぼんやりと雷電峠の突角が現われ出した。
山脚は海の中に、山頂は雲の中に、山腹は雪の中にもみにもまれながら、決して動かない....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
あるの、加賀の白山であるのと指示された、それとほぼ同様でありましたけれども、その
山脚が悉《ことごと》くこの湖水の中に没していることが違います。 山の飛騨の国を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
して、その裂け目の左右を見ると、先刻見た赤い空気の湖面がいっそう面積を拡大して、
山脚はいよいよ押迫っている。山も、湖面も、今は全く蛍の光そのもの同様な蒼白《そう....
「百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
無論高原というほどの地点ではない、武蔵野の一角に過ぎないが、例の秩父山脈の余波の
山脚が没入している山の裾《すそ》よりも原野が高くなっているところを見ると、成るほ....
「平ヶ岳登攀記」より 著者:高頭仁兵衛
は剣ヶ倉山から北に延びて、北と南魚沼の郡界をなしている兎岳と丹後山の間の一隆起の
山脚まで行っていて、利根川の本流の水源はこの山と丹後山の間から発している、北は三....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
きなガレが著しく目を惹く。頂の少し平な四郎岳は、其傾斜の緩い、そして恐ろしく長い
山脚を南に投げ出して、恰も頭を北に向けた臥蚕に似ている。この二山の間には至仏山が....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
を南に下りた鞍部から御山谷に出て之を下った。谷の突き当りは鬼ヶ岳から東南に延びた
山脚が東北に転向する屈曲点で、谷も亦それに連れて同じ方向に転じている。其処に小さ....