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山色
「山色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
山色の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
煙突が林をこえてそびえたっているからだ。(独逸野望)) 瑞州風月好、暁望最清新、
山色明欺人。(瑞湖暁望) (瑞州の風月は美しく、あかつきの眺めは最もすがすがしい....
「死者の書」より 著者:折口信夫
に、其に似たほのかな綜合の、出来あがって居たのは疑われぬ。暫らくの間、その薄緑の
山色を仰いで居た。其から、朱塗りの、激しく光る建て物へ、目を移して行った。 此寺....
「少年の悲哀」より 著者:国木田独歩
かかりて星かとばかり、燈影低く映りて金蛇《きんだ》のごとく。寂漠《せきばく》たる
山色月影のうちに浮かんで、あだかも絵のように見えるのである。 舟の進むにつれて....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
。しかし間もなく晴となったが稍や蒸し暑い。昨日は終日快晴で、空は紺碧に澄み亘り、
山色鮮明であった。嵐の来る一両日前には、よく斯様な上天気のあることを二、三度経験....
「雪の白峰」より 著者:小島烏水
、何だか自分が観て、N君に知らせているような気がした。 秋も末になった、白峰の
山色を想っていると、N君から、馬上の旅客を描いた端書が来た。 この月に入りては....
「平ヶ岳登攀記」より 著者:高頭仁兵衛
常に宏闊であって、南西に当って近くの鶴ヶ岳が金字形をなしている、その山貌と鳶色の
山色より察すると火山岩である、鶴ヶ岳の左には馬鞍状の燧岳がある、鶴ヶ岳の右には尖....
「アインシュタイン」より 著者:寺田寅彦
物質的でないだけである。 文学にも無関心ではないそうである。ただ忙しい彼には沢
山色々のものを読む暇がないのであろう。シェークスピアを尊敬してゲーテをそれほどに....
「道草」より 著者:夏目漱石
見せました」 「何といってたかね」 細君は何とも答えようがなかった。 「随分沢
山色々な書付が這入っていますわね。この中には」 「御父さんが、今に何か事があると....