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山車
「山車〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
山車の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
えるために、まちがえて女房を七つ屋へもっていくという騒ぎ――。 ところで当日の
山車《だし》、屋台の中のおもだったものを点検すると、まず第一に四谷伝馬町は牛若と....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
からはそこでの餓鬼大将になってしまった。毎年秋の諏訪神社のお祭には、各々の町から
山車が出た。そしてその
山車と
山車とがよく喧嘩した。鍛冶町の鍛冶屋連がこの喧嘩に負....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
かりの祭礼を行なわないでもなかったが、それは文字通りの「型ばかり」で、軒提灯に花
山車ぐらいにとどまっていた。その花
山車も各町内から曳き出すというわけではなく、氏....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、弁天の祭礼をすら迎えようとしている。牡丹屋の亭主の話によると、神輿はもとより、
山車、手古舞、蜘蛛の拍子舞などいう手踊りの舞台まで張り出して、できるだけ盛んにそ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
警備の事に当たったとの報知も来る。多くの東京市民は御酒頂戴ということに活気づき、
山車まで引き出して新しい都の前途を祝福したと言い、おりもおりとて三、四千人からの....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
陰祭りと、否応なしにされてしまって、大きな喧嘩だけはなくなったが、山王の本祭りに
山車が幾台出て、赤坂芸者が奴姿で繰出したとあれば、神田明神の本祭りには
山車の数を....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
美しいと云ったところで江戸の祭礼に敵うものはまず他にはありませんな。揃いの衣裳。
山車屋台。芸妓の手古舞い。笛太鼓。ワイショワイショワイショワイショと樽天神を担ぎ....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
、ちょんと坐ってて言う。誰でも構わん。この六尺等身と称うる木像はよく出来ている。
山車や、芝居で見るのとは訳が違う。 顔の色が蒼白い。大きな折烏帽子が、妙に小さ....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
だ、朽木だ、山蛭だ、俺が実家は祭礼の蒼い万燈、紫色の揃いの提灯、さいかち茨の赤い
山車だ。」 と言う……葉ながら散った、山葡萄と山茱萸の夜露が化けた風情にも、深....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
、なぞと怯気がつくと、足が窘んで、膝がっくり。 ヤ、ヤ、このまんまで、窮いては
山車人形の土用干――堪らんと身悶えして、何のこれ、若衆でさえ、婦人の姿を見るまで....
「リギ山上の一夜」より 著者:斎藤茂吉
びた重厚の感じを与えた。 Arth-|Goldau というところからいよいよ登
山車に乗り換えた。山に登るに従って眼界がひろくなり、西北の方にも、東南の方にも湖....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
匂うばかりに立ちまじっているのであった。 花火は打ちあげられて夜空にひらいた。
山車を飾った船の列は御座船の後に続いた。幾万の拍手はひびき、神名は流された。 ....
「蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
、六月のお祭り月にも麹町の山王さまは延期、赤坂の氷川さまもお神輿が渡っただけで、
山車も踊り屋台も見合せ、わたくしの近所の天王さまは二十日過ぎになってお祭りをいた....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
も魚市は気が強い。――私は見ていたが――妙なもので、ここで鯨を売ればといっても、
山車に載せて裃で曳きもしまいし、あの、おいらんと渾名のある海豚を売ればといって、....
「知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
に驚き下りぬ。ここは荒川近き賑わえる町なり。明日は牛頭天王の祭りとて、大通りには
山車小屋をしつらい、御神輿の御仮屋をもしつらいたり。同じく祭りのための設けとは知....