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山雲
「山雲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
山雲の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運命」より 著者:幸田露伴
二年冬、建文帝|永慶寺に宿して詩を題して曰く、 杖錫 来り遊びて 歳月深し、
山雲 水月 閑吟に傍ふ。 塵心 消尽して 些子も無し、 受けず 人間の物色の侵す....
「家」より 著者:島崎藤村
方を見て言った。三吉は野菊の花の咲いた大きな石の側へ動いた。 白い、熱を帯びた
山雲のちぎれが、皆なの頭の上を通り過ぎた。どうかすると日光が烈しく落ちて来て、撮....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
、勢多橋南に秀郷社竜王社と並びあり、竜王社は世俗乙姫の霊を祭るという、傍なる竜光
山雲住寺縁起に、秀郷水府に至りて竜女と夫婦の約あり、後ここに祭ると)、されば秀郷....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
なお、天平七年、大伴坂上郎女が尼|理願を悲しんだ歌に、「嘆きつつ吾が泣く涙、有間
山雲居棚引き、雨に零りきや」(巻三・四六〇)という句があり、同じような手法である....
「向嶋」より 著者:永井荷風
コレヲ聴ク。殊ニ趣アルヲ覚ユ。」 寺門静軒が『江頭百詠』を刻した翌年嘉永三年遠
山雲如《とおやまうんじょ》が『墨水四時雑詠』を刊布した。雲如は江戸の商家に生れた....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
の霰を防ぐことに従事するのです。
修験者防霰弾を虚空に擲つ
時に油然として
山雲が起って来ますと大変です。修験者は威儀を繕い儼乎たる態度をもって岩端に屹立し....
「西航日録」より 著者:井上円了
てロンドンに着す。途上所見、左のごとし。 烟青草煖牧田平、満目已看春色生、威海蘇
山雲忽鎖、鉄車衝雨入英京。 (けぶるような青草も暖かに、牧場も畑も平坦の地であり....
「三国志」より 著者:吉川英治
してこの門へ迎え捕れ」 と、ばかり万軍の中に馬を駆って、あたかも峡谷を湧きでる
山雲のように、関下へ向って殺到した。 なんでたまろう。梁東の寄手は、たちまち駆....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
普通の平板結晶に雲粒が沢山附着した時は厚板になるのであるが、立体樹枝型のものに沢
山雲粒が付くと、段々霰に似て来るのである。これらの雪と霰の中間にあるものを霰状雪....