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「岐阜提灯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

岐阜提灯の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
ながら話をした。僕は母の命ずるまま軒端《のきば》に七草《ななくさ》を描《か》いた岐阜提灯《ぎふぢょうちん》をかけて、その中に細い蝋燭《ろうそく》を点《つ》けた。....
田舎教師」より 著者:田山花袋
大家さんはよく知っていた。 二人で話している縁側の上に、中老の品のいい細君は、岐阜提灯をつるしてくれた。 時には母親と荻生さんと三人つれだって町を歩くことも....
」より 著者:徳田秋声
村はいつも入りつけている階下の部屋へ入ると、そこには綺麗な簾のかかった縁の檐に、岐阜提灯などが点されて、青い竹の垣根際には萩の軟かい枝が、友染模様のように撓んで....
」より 著者:徳田秋声
お増は、お今などに世話をしてもらった風呂から上ると、ばさばさした浴衣姿で、縁側の岐阜提灯の灯影に、団扇づかいをしながらせいせいしたような顔をしていた。 簾を捲....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
かず、蓙一枚で、真裸に寝たものだ。此様でも困る。朝顔の花一ぱいにたまる露の朝涼、岐阜提灯の火も消えがちの風の晩冷、涼しさを声にした様な蜩に朝涼夕涼を宣らして、日....
読書の今昔」より 著者:寺田寅彦
現代では書籍というものは見ようによっては一つの商品である。それは岐阜提灯や絹ハンケチが商品であると同じような意味において商品である。その一つの証....
太郎坊」より 著者:幸田露伴
た。水色の天具帖で張られた籠洋燈は坐敷の中に置かれている。ほどよい位置に吊された岐阜提灯は涼しげな光りを放っている。 庭は一隅の梧桐の繁みから次第に暮れて来て....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
ような半島ではなく島国である」と記しましたら、朝鮮|云々の数語は抹殺されました。岐阜提灯には、「強さの美はないが、平和を愛する心の現れがある」と書きましたら、平....
清涼飲料」より 著者:古川緑波
りしていたもんだねえ、と言い合った。そして、その棚からは、季節におかまいなしに、岐阜提灯が、ぶら下っていた。岐阜提灯には、三ツ矢サイダー、リボンシトロンなどの文....