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「岡場所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

岡場所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
かい」 「両国の新花屋だよ」 「新花屋! はてね、あそこはこのごろできた白首女の岡場所《おかばしょ》だが、だんなのなじみがいるんですかい」 「しようのねえやつだ....
三人の相馬大作」より 著者:直木三十五
」 「はははは」 右源太は、おっかぶせるように笑った。そして 「そんな話より、岡場所のことでも、話そうでは無いか、何んなら、今夜一つ奢ろうかの」 「結構、一つ....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
なもので有りますから」 吉原の上等の娼妓ならお座敷切りという事も有りましたが、岡場所では左様なことは有りませんが、そこが国育ちで知りませんから、成程そうかと又....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
山町、その路次が、(あしき隣もよしや世の中)と昂然として女史が住んだ、あしき隣の岡場所で。…… ――おい、木村さん、信さん寄っておいでよ、お寄りといったら寄って....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
江戸ッ子でごんす」 「なに、江戸ッ子!」 「およそ大名旗本の奥向より川柳、雑俳、岡場所、地獄、極楽、夜鷹、折助の故事来歴、わしが師匠の知らねえことはねえという、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
俺たちはああして、茶屋から大見世《おおみせ》へ送られる身分というわけじゃあなし、岡場所か、銭見世《ぜにみせ》が関の山なんだけれど、それもこのごろの懐ろ工合じゃ覚....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
相談をしなければならないのは、駒井その人が無風流なる故ではありません。文化文政の岡場所が衰えても、この時代の柳橋は、それほど江戸っ児の風流を無茶にするものではあ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
汗ばむ手のひらを衣類にこすり拭《ふ》いてペッ! 大刀の目釘を湿《しめ》していた。岡場所《おかばしょ》……といっても。 江戸の通客粋人が四畳半|裡《り》に浅酌低....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
になった。仕事に就く気持もないし、彼を使ってくれる人もない。だらだらと観劇したり岡場所を漁ったりして通がっているだけだった。 田舎では多久の一族だが、東京では....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
のことで弁内の早飯がのろくなったことはない。奴めは稀代の女好きで、アンマのくせに岡場所を漁るのが大好物なのだ。そのために年中ピイピイしているのである。 稲吉は....
染吉の朱盆」より 著者:国枝史郎
。それで兄貴が飛び出した。そうして二晩も帰って来ない。といって真面目なあの兄貴、岡場所にひっかかる筈もない。遠ッ走りをしたのなら、あの仲のいいお吉姐御にあらかじ....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
った。 もうひとついけないことには、やはり天保の改革で、深川|辰巳《たつみ》の岡場所が取りはらわれることになり、深川を追われた茶屋、料理屋、船宿などが川を渡っ....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
、鮨や小鰭のすうし……と細い、よく透る、震いつきたいようないい声でふれて来ると、岡場所や吉原などでは女たちが大騒ぎをする。 文化の前までは、江戸の市中には日本....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
月の眉、蕾《つぼみ》の口、つんと通った鼻筋に黒みがちの瞳《め》、江戸じゅうの遊里岡場所をあさっても、これだけの綺麗首《きれいくび》はたくさんあるまいと思われるほ....
艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
売色ところどころ岡場所の歌 戦火に遭うまで大塚の花街に、私たちはいた。先だって輪禍で死んだ三遊....