岡惚れ[語句情報] » 岡惚れ

「岡惚れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

岡惚れの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
《たび》に変な事をするが、女が一通りの奴でないから、此奴《こいつ》は己《おれ》に岡惚れをしているなと思い、態《わざ》と男の方へくっついて乙な処置振りをしますから....
世相」より 著者:織田作之助
鮮かである。 私はその手つきを見るたびに、いかに風采が上らぬとも、この手だけで岡惚れしてしまう年増女もあるだろうと、おかしげな想像をするのだったが、仲居の話で....
深夜の市長」より 著者:海野十三
まにもまたもう一度出入りして、あの花を買って来たのよオ。妾は男の人とみると、直ぐ岡惚れしちゃうのが悪い病でネ。尤もお前さんの場合は、写真に岡惚れしたってわけだけ....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
おいらん、浮気するでないぞ」 「あんなことを……。ぬしさんこそ、小芳さんとやらに岡惚れしんすなえ」 「腰本黒鍬左衛門とはちと手筋が違うわい。アハハ……。世の中に....
縮図」より 著者:徳田秋声
、まあなるべくなら辛抱した方がよござんすよ。」 「そうだわね。」 「それとも何か岡惚れでも出来たというわけですかね。」 「あらお師匠さん、飛んでもない。」 「そ....
断層顔」より 著者:海野十三
ちあげられた男だ」 「ははあ、又縁談の口かね。あの男ならもう駄目だよ。七年越しの岡惚れ女と今は愛の巣を営んでいるからね」 「谷間シズカという女のことをいっている....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
てないらしい。 釣の道でも(岡)と称がつくと軽んぜられる。銑吉のも、しかもその岡惚れである。その癖、夥間で評判である。 この岡惚れの対象となって、江戸育ちだ....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
時々の出入りとまでしばしばでなくても、同門の友輩で知合ってる糸|的が、少くとも、岡惚れを。」 「その事かい、何だ。」 と笑いもカラカラと五徳に響いて、煙管を払....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
身で時々癪が発ると云うが、その持病を癒そう為に伊香保へ来て居たのだが、貴方に一寸岡惚れでしょう、彼の新造がサ」 幸「止しねえ」 由「そこは僕が心得て居ますよちゃ....
女と帽子」より 著者:豊島与志雄
あたしと今村さんと……。――結婚はまさか出来ますまい。――それじゃあ、愛人とか、岡惚れとかってのは。――それもいいが一体、今村君は……。――ないんですの。――…....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
致しませんと、宜くあなたからお詫をなすって下さいまし」 長「若旦那は男が好いから岡惚れをしてはいけません」 富「あら、そんな訳では有りませんが、お内儀がお有んな....