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「岡目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

岡目の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
えつ》する、公平の態度をとることが出来る、――つまり日本の諺《ことわざ》を使えば岡目八目《おかめはちもく》になる訣《わけ》ですね。」 僕「ああ、その片輪の一人....
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
国民の気質が崩れては収拾し得べからず。われ貴国のために深くこれを惜しむ、とあり。岡目八目《おかめはちもく》で言いたいままの放語と思えど、久しく本邦に在留せし英人....
「明暗」より 著者:夏目漱石
の場合に使って下さらなかったの」 「使わないんじゃない、使えないのよ」 「だって岡目八目《おかめはちもく》って云うじゃありませんか。傍《はた》にいるあなたには、....
「中味と形式」より 著者:夏目漱石
事実生徒になって考える事は覚束《おぼつか》ないのと一般である。傍観者と云うものは岡目八目とも云い、当局者は迷うと云う諺《ことわざ》さえあるくらいだから、冷静に構....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
らぬ筋だ。 凡そ釣りというもの、綸を垂れて魚のかかるを待っているだけのことで、岡目には如何にも馬鹿らしいことだろうが、本人に至ってはなかなか以て懸命の苦心、浮....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
成り立たないし、又事実一段と高い立場に立っているのでなければ、その批評は客観的に岡目から見ても成功するとは云われない。他人の仕事なり行動なり言論なりを批評すると....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
てえ了簡なのかそれは分りませんが、君も然う思っては最う添っちゃア居られますまい、岡目八目だが」 茂「いえ何うも御真実｜辱けない、成程浮気稼業の芸妓だからちっとは....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ごうかんもの》を読んでいた親爺も、碁と将棋をちゃんぽんにやっていた親爺も、それの岡目をしていた親爺も、昼寝をしていた親爺も、そこに集まる親爺という親爺が、みんな....
「学位について」より 著者:寺田寅彦
。その証拠には西洋第一流の大家の最も優れた論文に対してさえも、第三流以下の学者の岡目から何かしら尤もらしい望蜀的の不満を持ち出してそれを抗議の種にすることは比較....
「染吉の朱盆」より 著者:国枝史郎
渦の中へ一緒に巻き込まれようなものなら、渦を見ることが出来ないからなあ。ほんとに岡目八目さ」 これがこの男の口癖である。その本名は綱吉といい、非常に腕っこきの....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
たか、なにゆえに彼は某所の包囲《ほうい》の時に、かくかくの作戦をしなかったかと、岡目八目《おかめはちもく》や、あとから出る下司知恵《げすちえ》を振りまわして、彼....
「一世お鯉」より 著者:長谷川時雨
た。 わたしの心に記憶する頁――それには絵もある。またおぼえ書きもある。みんな岡目《おかめ》から見たもの聞いたものにすぎないが、わたしはその人自身から聞くより....
「ながうた勧進帳」より 著者:酒井嘉七
縁で、ぽんと、はたかれまして、 「ほんとでございますよ。こんな、お稽古ごとにも、岡目八目と申すのがあるのでございましょうか……」 とお追従笑いをされまして、新....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
す。」 「式部小町、評判だぜ。」 「お蔭様で彼娘《あれ》もしっかり者――。」 「岡目八目、こうっ、大丈夫けえ？」 「ええええ、その方はもう――じつはまだ祝言前で....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
部屋住であって、一家の事情は二葉亭の自活または扶養を要求するほど切迫しているとは岡目には見えなかった。左に右く土蔵附きの持家に住っていた。シカモ余り広くはなかっ....