岩戸[語句情報] »
岩戸
「岩戸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
岩戸の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
違《ちが》い棚《だな》から郵便の束をいくつとなく取りおろして来た。
「さあけさは
岩戸のすきから世の中をのぞいて見るのよ。それもおもしろいでしょう」
といいなが....
「花燭」より 著者:太宰治
ラス》戸をこじあけるのに苦労した。がたぴしして、なかなかあかないのである。あまの
岩戸を開《あ》けるような恰好して、うむと力こめたら、硝子戸はがらがらがら大きな音....
「恐怖城」より 著者:佐左木俊郎
へ曳っ張っていって、脚へ重みがかからないように梁《はり》から吊《つ》って、そして
岩戸《いわど》をすぐ呼んで手当てをさせろ!」 「ほらほら、ほらほらほら」 平吾....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
開かぬ事も有るまいと、宛かも東洋の神話に在る手力雄尊《たちからおのみこと》が天の
岩戸を引き開けた様な権幕で緑盤を開けに掛かった。所が緑盤は仲々堅い、余の力も全く....
「保久呂天皇」より 著者:坂口安吾
きなくなるのは、盗難の数日前に彼をからかって怒らせたことである。久作は怒って天の
岩戸へ駈けこむように石室へもぐったが、意外にもジッとこらえて坐禅をくんでいた。こ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ぎがはじまったから、ソッと板戸をひらいてみたと考えられないかな」 「ハハア。天の
岩戸でげすか。汚らしい大神様だね。力持の神様は誰だろう」 花廼屋は遠慮なく海舟....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
出たらしい火の舞もあった。征服的民族としての原始的気魄が残っていると思った。天ノ
岩戸の時以来の天真な、快活な、自然人らしい空気が神楽のなかに伝統しているのだ。 ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ようなところ。四囲は自然の岩盤で牢屋の格子戸と同じものが足の下に敷いてある。天の
岩戸のような入口をしめると、足の下の格子の下から四十八度の蒸気が音もなく人間をつ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
説と結びつけてしまう。だから、九州から奥州の果まで至るところにタカマガ原だの天の
岩戸だの天孫降臨の地があるばかりか、特にその土地の名が古代史にも現れて土地の国ツ....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
た。 むかしたが思ひつくまの神まつり よきに似よとの教なるべし かぐ山の
岩戸の桜|匂ふなり 神世人の世隔てざるらむ おかるゝは命ならずやとられつ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
三回忌の追善興行が歌舞伎座に催されたときに、九女八も門下の一人としてその序幕の「
岩戸のだんまり」に出演した。師匠が生きているあいだに踏むべく希望していたらしい歌....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
されて来ているが、そこまでは溯らなくても、奈良・平安時代の御神楽には、天鈿女命が
岩戸の前で踊ったように、おかしな身振りをしたり、人を笑わせるつもりで、こそぐりを....
「古事記」より 著者:武田祐吉
は本書のページ數である。 祭祀 鎭火祭 道饗祭 身禊 風神祭 誓約 天の
岩戸 祓 收穫の神の系譜 新嘗祭 神宮神社 草薙の大刀 須賀の宮 御諸山の神 ....
「古事記」より 著者:太安万侶
・蒲生《かもう》の稻寸《いなき》・三枝部《さきくさべ》の造たちの祖先です。 天の
岩戸 ――祓《はらえ》によつて暴風の神を放逐することを語る。はじめのスサノヲ....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
大学を背景にして、学生や知識階級の人々が多く出る証拠だろう。古本屋は少く、今では
岩戸町の電車通りにある竹中一軒位のものだ。以前古本専門で、原書類が多いので神田の....