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岩清水
「岩清水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
岩清水の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
墨を溶《と》かしたような湯なのだが手に掬《すく》い上げて見ると、空の余映を受けて
岩清水《いわしみず》のように明るいのである。上半身に残光を浴びて、千浪は、両手に....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
り尻餅を支いたが、……月明りで見るせいではござらん、顔の色、真蒼でな。 すぐに
岩清水を月影に透かして、大茶碗に汲んで進ぜた。 (明王のお水でござる……しっかり....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
、中庭になっていて、苔《こけ》の青い石などがあった。年じゅう陽があたらないので、
岩清水のようなうそ寒いものが、いつもその狭庭《さにわ》に立ち迷っていた。
磯五....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
いたわりいたわられ、注射をしてやり、してもらい、咽喉が渇くといえば、遠い谷間から
岩清水を汲んでくる。ご飯がうまくないと聞けば、患家でくれた二つの山梨をポケットへ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
って、炊ぎを手伝い、一部は風呂場へ入って垢を持ち去り、また閑素な茶室のどこかに、
岩清水のような滴々な音をさせているかと思うと、ここの家族がみな「御研小屋」と敬称....