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「岩礁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

岩礁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、法水の眼は忽ち冒頭の一章に吸い付けられて行った。 ――××六年九月四日、余は岩礁の間より、左眼失明せる二十六、七歳の美わしき漂流婦人を救えり。所持品により、....
灯台鬼」より 著者:大阪圭吉
よ……ね、この岩片には、この辺の海岸にはいくらでもいるフジツボやアマガイのような岩礁生物が、少しもついていないところをみると、どうしてもこいつは、満潮線以下にあ....
メールストロムの旋渦」より 著者:佐々木直次郎
いてこの深さはしだいに減り、船舶の航行に不便にして、静穏な天候のおりにもしばしば岩礁のために難破するの危険あり。満潮時には潮流は猛烈なる速度をもってロフォーデン....
地球要塞」より 著者:海野十三
造人間のオルガ姫を伴っていた。 私たちの乗った魚雷型の高速潜水艇は、早や南洋|岩礁《がんしょう》の間を縫って、だんだんと、本国に近づきつつある。それは、クロク....
怪塔王」より 著者:海野十三
ましたので、帆村が見ると、それはものすごい潮の流にとりかこまれた小さい島のような岩礁でありました。 「ああ、あれですか。ものすごい岩ですね。怪塔王の体は、あの岩....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ない。裸で潜って海の底を見てくるのだ。八十吉も清松も白蝶貝を知らないのだ。南洋の岩礁の状態についても何の知識もないから、今日は海底見学というわけだ。 陸の山々....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
のような優やかさで動いてゆき、身を差し伸べるときには藻草のような髪が垂れ、それが岩礁の中で、果物の中の葉のように蒼々と見えた。 そこで余は、さっそく島に向った....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
青緑の海が動いている。ところどころに波頭がたつ。その海が前方に迫るに従って海中の岩礁に砕けてしぶきをあげる。更に前景には大きな岩礁が横たわり突き出ている。その間....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
どんなにモヤが深かったかというと、翌朝八百トンの貨物船が元村西南方一キロぐらいの岩礁上に坐礁してチョコンと乗っかっていましたよ。モヤのせいだ。まだ陸には間がある....
少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
だが岸には港湾らしきものはない、なおその上に砂地の付近には、のこぎりの歯のような岩礁がところどころに崛起して、おしよせる波にものすごい泡をとばしている。 富士....
「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
の最北端に、“Nord-Malekula”という、荒れさびた岬がある。そこには、岩礁乱立で近附く舟もなく、陸からの道には“Niningo”の大湿地があり、じつに....
香魚の讃」より 著者:佐藤垢石
いる鮎は、丸々とそして肉が締まって育って、さらさらと流れる小石底に脚を埋め、沖の岩礁に鮎群を制する興趣は、他に類を求めることができぬ。 また、野州の那須の山奥....
鯛釣り素人咄」より 著者:佐藤垢石
論である。 真鯛は普通二、三十|尋から、百二、三十尋の海底に、連続して点在する岩礁に生えている藻草の間に棲んで餌を求めているのであるが、餌の移動に従って三、四....
明石鯛に優る朝鮮の鯛」より 著者:北大路魯山人
ち木浦から少し手前、康津で高麗青磁の窯跡を探って、たくさんの資料を蒐集し、帰途、岩礁の多い海岸に沿って、曲浦渚汀を、順天・馬山・釜山方面へと巡遊した。ところが、....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
滑りがするので、真直ぐに登るとこけやすい。 突然私達の行手に渓を横切って大きな岩礁が顕われた。草書の「以」の字に似ている、丸く盛り上った全渓の雪は、四つに岐れ....