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岩端
「岩端〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
岩端の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海の使者」より 著者:泉鏡花
えぬ。固より聞こうとしたほどでもなしに、何となく夕暮の静かな水の音が身に染みる。
岩端や、ここにも一人、と、納涼台に掛けたように、其処に居て、さして来る汐を視めて....
「藤九郎の島」より 著者:久生十蘭
い」 といって笑った。 大阪組が岸へ出て船繰りをし、人間と荷物を痛めもせずに
岩端《いわばな》にひきあげた。 それは船頭栄右衛門、水夫八五郎、総右衛門、善助....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
沈みし、二三度、手で水を叩いたと思うと、あっ気なく海のなかへ沈みこんでしまった。
岩端の波のうちかえすところに、青年の灰色のポロ・シャツが、大きなクラゲのようにな....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
に油然として山雲が起って来ますと大変です。修験者は威儀を繕い儼乎たる態度をもって
岩端に屹立します。で、真言を唱えつつ珠数を采配のごとくに振り廻して、そうして向う....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
って、
足の下に極深い寂しさを見卸しながら、
己は十分気を落ち著けて、この絶頂の
岩端に足を踏み入れる。
雲は散らずに、ゆっくり己の身を離れる。
その群がまろがっ....