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「岩組〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

岩組の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
走って行った。 「小僧、そこから飛び下りる気か」武士は驚いて声をかけた。 「下は岩組、飛び下りたが最後、貴様の五体は砕けるぞ」 「いざ鳥刺が参って候……」甚太郎....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
食べに行ったのは。美事な孟棕の植込みを遠景にして、庭中に漫々とたたえた水のなかの岩組みに水晶|簾の滝がかかっていて、ちょうどそれが薄暮であったので、青々した寒竹....
竜舌蘭」より 著者:寺田寅彦
おとなしく泳いでいると思うとおりおりすさまじい音を立ててはね上がる。池のまわりは岩組みになって、やせた巻柏、椶櫚竹などが少しあるばかり、そしてすみの平たい岩の上....
浮世絵の曲線」より 著者:寺田寅彦
る事はもちろんである。 裾の線は時に補景として描かれた幕のようなものや、樹枝や岩組みなどの線に反響している事があるが、そういうのはややもすれば画面を繊弱にする....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
では少し違う。と云うのは今では滝の水は、巨大な棒――樋なのであるが、それを伝って岩組の建物――すなわち華子の垢離《こり》部屋なのであるが、その中へ落ち込んでいる....
甲州鎮撫隊」より 著者:国枝史郎
て作ったやつよ」 可成り広い池の対岸に、自然石を畳んで、幅二間、高さ四間ほどの岩組とし、そこへ、幅さだけの滝を落としているのであって、滝壺からは、霧のような飛....
怪しの館」より 著者:国枝史郎
庭のようだ」 呟きながら旗二郎、築山のうしろまで行った時である。 築山の裾に岩組があり、それの蔭から黒々と、一個の人影が現われた。 「おや」 と思った時、....
加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
杯に鳴り渡ったが、続いて起こった大音響は全く予期しないものであった。 その辺の岩組が弱かったためか、左右の岩壁と天井とが、同時に崩れて来たのである。 地下人....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
下の方を流れていた。そうして、川縁から川までの崖は、中窪みに窪んでい、その真下は岩組であった。 その岩組の間に挾まり、腰から下を水に浸し、両手で岩に取り縋り、....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
璃、ツケ、拍子木の如き一切の音楽及び音響と、書割《かきわり》、張物《はりもの》、岩組《いわぐみ》、釣枝《つりえだ》、浪板《なみいた》、藪畳《やぶだたみ》の如き、....
噴水物語」より 著者:岡本かの子
の広場に在る「トレビの噴水」を劇的だと言った。 「市街の広場を圧するほど展開した岩組が、簾の滝のように水で充ちている。その上にトリトンに牽かして行く貝殻型の車駕....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
もにお使い下さい。 星も沢山お光らせなすって宜しい。 水為掛も好い。火※も好い。岩組なども結構です。 鳥もお飛ばせなさい。獣もお駈けらせなさい。 造化万物何から....